夏の屋外レジャーで42%が熱中症経験、事前の体調管理不足が課題に
夏の屋外レジャーで42%が熱中症経験、事前の体調管理不足

大正製薬は2026年7月6日、「夏の屋外レジャーにおける熱中症・事故対策に関する調査」の結果を発表した。本調査は2026年6月、直近5年以内に夏季の屋外レジャーへ出かけたことがある全国の20代~60代の男女484人を対象にインターネット調査で実施された。

熱中症経験者は42%に上る

「夏の屋外レジャーで熱中症のような症状を自身または同行者が経験したことがあるか」という質問に対し、「熱中症のような症状を自分が経験したことがある」「同行者に熱中症のような症状が出たことがある」「自分も同行者も経験したことがある」と回答した人は、合わせて42%に達した。

持参品は水・お茶が最多も、経口補水液は少数

熱中症対策として持参するものを複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは「水・お茶」(330人)で、次いで「スポーツドリンク」(236人)、「帽子」(229人)、「日焼け止め」(194人)、「タオル」(189人)が続いた。一方、「経口補水液」(87人)や「アイススラリー・凍らせた飲料」(80人)は少数にとどまり、水分・電解質補給や体温上昇を抑える対策は十分に浸透していない実態が明らかになった。

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水分補給は意識するが、事前の体調管理は後回し

熱中症対策として意識していることでは、「こまめに水分補給をする」(358人)が最多。続いて「帽子や日傘で直射日光を避ける」(237人)、「のどが渇く前に飲む」(231人)、「日陰や涼しい場所で休憩する」(226人)が上位となった。一方、「朝食をしっかり食べてから出かける」(134人)、「前日は十分に睡眠をとる」(132人)、「体調が悪いときは予定を変更・中止する」(111人)は少なく、事前の体調管理への意識が不十分であることがうかがえた。

医師「熱中症対策は出発前から始まる」

熱中症総合研究所所長で帝京大学医学部救急医学講座客員教授の三宅康史医師は、夏のレジャーでは楽しさや高揚感から、のどの渇きや疲労感などの初期症状を見逃しやすいと指摘する。また、暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートを事前に確認し、睡眠不足や体調不良がある場合は予定の変更も検討することが重要だという。さらに、11時~15時頃の活動を避けることや、休憩場所、救護所、医療機関の場所を事前に把握しておくこと、ばんそうこうや保冷剤、冷感タオル、常備薬なども準備しておくよう呼びかけている。

朝食やゼリー飲料で水分・栄養補給を

三宅医師は、朝食を抜いてレジャーへ出かけることは熱中症リスクを高めると説明する。理想的な朝食は、ごはんやパンなどの主食に加え、味噌汁やスープ、卵、魚、肉、納豆、ヨーグルト、果物などを組み合わせ、水分や電解質、糖質、たんぱく質をバランスよく補給できる内容だという。食欲がない場合は、水分や糖質、電解質を補給できるゼリー飲料を活用するのがおすすめとしている。

アイススラリーや経口補水液の活用も有効

近年は、体の内側から冷やす熱中症対策として、アイススラリーや凍らせたゼリー飲料にも注目が集まっている。また、水分補給は「のどが渇く前」に少量ずつ行い、水だけでなくナトリウムやカリウムなどの電解質、糖質も意識して補給することが大切だとしている。長時間の屋外レジャーでは、スポーツドリンクやゼリー飲料、経口補水液を状況に応じて使い分けるよう勧めている。

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熱中症は初期対応が重要、帰宅後の体調変化にも注意

熱中症の初期症状には、めまいや立ちくらみ、頭痛、吐き気、倦怠感などがあり、症状が現れたら速やかに行動を中断し、涼しい場所へ移動して体を冷やし、水分と電解質を補給することが重要だという。一方、意識障害や歩行困難、自力で水分を摂れない状態、けいれんなどが見られる場合は重症化の可能性があるため、速やかに医療機関を受診するか救急車を要請する必要がある。また、レジャー後に頭痛や倦怠感、発熱などが現れる「時間差熱中症」にも注意が必要としており、帰宅後も体調の変化を確認するよう呼びかけている。