赤い表紙がトレードマークの科学雑誌「Newton」が、今年で創刊45周年を迎えた。7月には10年ぶりに編集長を置き、編集部長として携わってきた板倉龍氏が3代目編集長に就いた。その背景などを板倉氏に聞いた。
中学生でも読みこなせる解説が基本コンセプト
「Newton」は1981年創刊の一般向け月刊科学雑誌。地球物理学者だった故・竹内均氏が「科学的素養は子どものうちにつけておかなければならない」という信念のもと創刊に尽力し、初代編集長も務めた。
中学生でも十分に読みこなせる解説、専門家監修の正確な情報、美しい写真やイラストレーションといったビジュアルな誌面が基本コンセプト。物理学や化学、数学のほか、心理学、医療、テクノロジーと幅広いジャンルをカバーしている。
読者がまず手に取る「一つ目の雑誌」でありたい
支持されてきた理由について、板倉氏は「第一線の研究者の方々が、記事作りに協力してくださり、記事をより確かなものにしてくれている点」と語る。「Newtonを読めば、信頼できる科学情報がわかりやすく書いてあると思っていただけている」という。
また、「前提知識を必要としない」という基本コンセプトを創刊時から貫いている点を挙げ、「専門性の高い知識を提供する雑誌ではなく、常に『読者がまず手に取ってみる一つ目の雑誌』でありたい」と話す。
科学雑誌の存在意義と今後のイベント
一般向け科学雑誌の存在意義について、板倉氏は「小さなころは、見たものすべてが不思議で、仕組みや理由を知りたい。それが、大人になるにつれ、日々の生活に追われる中、質問することも減ってしまう。でも本当は、誰の心にも『知りたい』という欲求があるんだと思うのです。それに応えることが、科学雑誌の存在意義です」と語る。
9月25、26日には、科学雑誌Newtonを発行するニュートンプレスなどが主催して、研究者や企業、学生、科学ファンが集うイベントが開かれる。



