スタレビ、釜石の土砂降りライブで「木蘭の涙」熱唱 鎮魂の歌声響く
スタレビ、釜石の土砂降りライブで「木蘭の涙」熱唱

ロックバンド「スターダスト☆レビュー」(スタレビ)が2024年9月21日、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県釜石市の釜石鵜住居復興スタジアムで、初の本格的な野外ライブを開催した。天気予報通りの雨の中、地元や全国から約1500人が集まり、代表曲「木蘭の涙」が震災の犠牲者への鎮魂の歌として響いた。

土砂降りの中での「滝行」ライブ

釜石鵜住居復興スタジアムは、2019年のラグビーワールドカップ会場として整備された。フィールド上に設けられたステージには雨よけの透明なテントが立てられ、屋根のあるメインスタンド席を中心に客席が設けられた。色とりどりの雨具姿の観客が集まる中、雨中のライブはファンの間で「滝行」とも呼ばれる。

開演を待っていると、バンドリーダーでギター・ボーカルの根本要さん(69)が「アメイジング・グレイス」のメロディーに即興の歌詞を乗せて登場。「あーめー降ってるー ちょいとー寒い だけどー絶対 やませるから 最後までーみんなで 楽しんでね」と歌い上げると、歓声と拍手が上がった。続けて「夢伝説」を演奏し、一気に会場の心をつかんだ。

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肉離れを押しての熱演

ライブ中盤、根本さんの足に異変が起きた。ステージ上でももをさすったり、薬を飲んだりし、「変な体勢でごめんね」と笑いを取る場面もあった。後日、ひどい肉離れだったことが明かされたが、寒さも影響したハプニングだった。根本さんは足をかばいつつ、全力でギターソロやシャウトを披露し、軽妙なトークで笑わせ続けた。

この日は、療養中だったパーカッションの林“VOH”紀勝さん(66)を除く、ベースの柿沼清史さん(68)、ドラムの寺田正美さん(67)、サポートメンバーでキーボードの添田啓二さん(60)、同じくアコースティックギターとキーボードの岡崎昌幸さん(57)が演奏。息の合ったアカペラも披露され、大きな雨音を忘れさせるほどだった。

「木蘭の涙」が釜石の空に響く

会場の空気が変わったのは、代表曲の一つ「木蘭の涙」。大切な人を亡くした悲しみを歌う歌詞を根本さんが歌い上げると、震災で津波に襲われた釜石の空に歌声がのぼっていった。

約2時間のライブが終わる頃には、湯気が立つような興奮がスタジアムを一つにしていた。アンコールで根本さんは「初めての釜石、もったいないほどのラグビー場。雨の中、こんなにたくさん来てくれて夢みたいな時間でした」と語った。

最後に披露したのはアカペラの「ふるさと」。5人はステージをおりて客席の目の前で歌い、「これから何度も釜石に来て、いつかふるさとになるように」との言葉に、観客から大きな拍手が送られた。

東日本大震災後、スタレビは全国各地のライブ会場で参加者から義援金を募り、チャリティーライブも開催。メンバー自らが各地を訪れて義援金を届けてきた。釜石との特別な縁のきっかけをつくったのは、ラグビー界のレジェンド、松尾雄治さん(72)だったという。

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