連載『「腎臓にいいこと」、ぜんぶ集めました。』では、腎臓の健康を守るための情報を発信しています。今回は、腎臓に大きなダメージを与え、寿命に関わる可能性があるにもかかわらず、食品表示欄を見てもわかりにくい、スーパーに並ぶ「要注意食材」について、医師の工藤孝文氏が警鐘を鳴らします。
腎臓に負担をかける隠れたリスク食材
工藤氏によると、スーパーで販売されている多くの加工食品には、腎臓に負担をかける成分が含まれているといいます。特に注意が必要なのは、リンやカリウム、ナトリウムの過剰摂取です。これらのミネラルは、腎機能が低下している人にとって、体内に蓄積されやすく、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
「食品表示欄には、リンやカリウムの含有量が明記されていないことが多く、消費者が気づかないうちに過剰摂取しているケースが少なくありません」と工藤氏は指摘します。例えば、加工肉やインスタント食品、清涼飲料水などには、これらの成分が多く含まれていることがあります。
具体的な要注意食材とその影響
工藤氏が特に警告するのは、以下の食材です。
- 加工肉:ハム、ソーセージ、ベーコンなどは、保存料や調味料としてリン酸塩が添加されていることが多く、腎臓に負担をかけます。
- インスタントラーメン:スープには高濃度のナトリウムが含まれており、血圧を上昇させ、腎臓に悪影響を及ぼします。
- 清涼飲料水:特にコーラやスポーツドリンクには、リン酸が含まれている場合があり、過剰摂取は腎機能を低下させる可能性があります。
これらの食材を日常的に摂取していると、腎臓に慢性的な負担がかかり、最終的には腎不全や心血管疾患のリスクを高めることになります。工藤氏は「腎臓は沈黙の臓器と呼ばれ、症状が現れたときにはすでに進行していることが多い。日頃からの食生活の見直しが重要です」と強調します。
食品表示の見方と対策
工藤氏は、食品表示欄で特に注目すべき点として、以下のアドバイスを提供しています。
- ナトリウム量:1日あたりの摂取目標は6g未満(食塩相当量)ですが、加工食品では簡単に超えてしまいます。表示を確認し、低ナトリウムのものを選びましょう。
- リン酸塩の有無:添加物として「リン酸塩」「ピロリン酸」「ポリリン酸」などの表示がある場合、注意が必要です。特に「無機リン」は吸収率が高く、腎臓に負担をかけます。
- カリウム量:腎機能が低下している人は、カリウムの排泄が滞りやすく、高カリウム血症のリスクがあります。果物や野菜でも、カリウムが多いもの(バナナ、アボカド、ほうれん草など)は摂取量を調整する必要があります。
工藤氏は「食品表示をしっかり読む習慣をつけることで、腎臓への負担を減らせます。また、自炊を増やし、新鮮な食材を使うことも効果的です」と述べています。
腎臓を守るための食生活のポイント
腎臓の健康を維持するためには、以下のポイントを意識することが大切です。
- 水分摂取:適切な水分補給は腎臓の負担を軽減します。ただし、腎機能が低下している場合は、医師の指示に従ってください。
- 塩分制限:1日6g未満を目標に、調味料や加工食品の使用を控えめに。
- たんぱく質の適量摂取:過剰な動物性たんぱく質は腎臓に負担をかけるため、植物性たんぱく質も取り入れたバランスの良い食事を心がけましょう。
工藤氏は「腎臓に優しい食事は、全身の健康にもつながります。今日からできる小さな工夫を積み重ねることが大切です」と締めくくっています。



