汗や皮脂が増えやすい夏は、肌トラブルや毛穴の目立ちが気になる男性も多い。ゴリラクリニック東銀座院の院長・酒井貴哉医師に、汗や皮脂と肌老化の関係や、汗をかいた後の正しいケア、夏に毛穴が目立ちやすくなる理由、美容医療による毛穴治療について聞いた。
汗そのものが肌に悪いわけではない
汗そのものが、直接的に肌へ悪影響を与えるわけではない。発汗は本来、体温を調節するために必要な生理現象であり、皮膚のうるおいを保つ働きもある。
実際には、汗そのものよりも、汗をかいた後のケアが肌トラブルにつながっているケースが考えられる。汗をかいた後の肌は、湿気や摩擦の影響で刺激を受けやすい状態だ。汗を長時間そのままにしたり、タオルで強くこすったりすることで、肌荒れにつながるリスクが高まるので注意が必要となる。
皮脂が多い男性ほど老化しやすい?
必ずしもそうとはいえない。ただし、汗や皮脂が多い環境が肌老化につながる可能性はある。汗や皮脂が多い状態では、毛穴詰まりやニキビなどの炎症が起こりやすくなる。
こうした炎症が繰り返されると、肌のハリを支える組織に影響が及び、ハリの低下や毛穴の目立ちなど、肌老化を引き起こす原因となる。皮脂は肌を守るためにも必要なものであるため、必要以上に取り除くのではなく、汗や皮脂による炎症を繰り返さないよう、肌の状態に合わせたケアを続けることが大切だといえる。
汗を放置すると肌トラブルの原因に
汗をかいたまま放置すると、肌トラブルの原因になることがある。汗や皮脂、汚れが付着したまま蒸れた状態が続くと、肌を守る働きが低下し、あせもやかぶれ、ニキビなどが起こりやすくなる。
特に首元や胸元、背中などの汗をかきやすい部位は、夏場に症状が悪化しやすい傾向がある。汗をかいた後は、清潔なタオルでやさしく押さえるように拭き取り、可能であればシャワーなどで汗を洗い流すことをおすすめする。
夏に毛穴が目立ちやすくなる2つの理由
毛穴は、毛穴自体が開いたり閉じたりしているわけではない。しかし、夏場に毛穴が目立ちやすくなることも事実だ。主な理由は2つある。
1つ目は皮脂の過剰分泌だ。「皮脂の出口」となっているため、皮脂が増えると、テカリや影により毛穴が広がっているように見える。2つ目は角栓の詰まりである。皮脂と古い角質が混ざった「角栓」が形成され、「毛穴の入口」が押し広げられるだけでなく、酸化して黒ずむことで目立つ原因となる。
しかし、一概にこの2つと言い切ることはできず、このほかにもニキビの炎症など、毛穴が目立って見える理由は人それぞれだ。まずは、自分に合ったスキンケアや治療を選ぶことが大切となる。
毛穴の悩みで美容医療を選ぶ男性も
コロナ禍以前と比べると、毛穴の悩みで受診される男性は増えている印象だ。男性の美容への関心が高まり、オンライン会議やSNSなどで自分の顔を見る機会が増えたことも背景にあると思われる。
近年は治療の選択肢も増え、以前よりも一人ひとりの肌質や毛穴の状態に合わせた治療ができるようになった。そのため、セルフケアだけでは改善が難しかった方でも、美容医療を選択されるケースが増えている。
一口に毛穴の悩みといっても、原因は皮脂の過剰分泌や角栓、ニキビ跡、肌のハリの低下などさまざまなので、自己流のスキンケアでは改善が難しいこともある。毛穴治療には、毛穴詰まりを改善する治療や、皮脂をコントロールする治療、肌質やハリを改善する治療などがある。一度医師に相談し、自分の肌に合ったスキンケアや治療法を選ぶことをおすすめする。



