約1年半にわたり当事者や関係者、識者に取材し、連載してきた「産むも 産まぬも」。互いを認め合える社会にする手がかりにしたいと始めたが、残念ながら現状は「どちらの道を選んでもしんどい」ようだ。
このテーマで話したい人の多さは周りの反応からも感じ、編集部によると「取材を受けたい」と手を挙げた方の応募も多かった。連載の締めくくりとして、「現代の少子化原因を探る」という補助線を引きつつ、子どもを巡る立場の違いにかかわらず苦しい現実がなぜ生じるのかを考える。
不妊治療が当たり前に
特に印象に残ったのは、不妊治療がすっかり当たり前になっていることだ。こども家庭庁のウェブサイトによれば、不妊治療に保険が適用される前年の2021年は39.2%の夫婦に「不妊を心配した」経験があり、22.7%に不妊の検査・治療の経験があった。2002年に心配した夫婦は26.1%、検査・治療をした夫婦は12.7%だったので、19年間でそれぞれ10%ほど上昇している。
次ページではストレスフルな社会で苦しむ女性たちについて続く。



