日本維新の会が本拠地・大阪の首長選で苦戦を強いられている。4月の豊中市長選に続き、今月6日投開票の交野市長選で、地域政党「大阪維新の会」公認の新人が現職に敗れた。他党からは、改革をアピールし支持を広げてきた維新の「既成政党化」が影響しているとの声も上がる。
交野市長選で敗北、約9400票差
「継続でいいのか、刷新する必要があるのか。首長選は、首長に対する評価だ。現職への挑戦は簡単ではない」
15日の記者会見で、交野市長選などでの敗北について所感を問われた維新代表の吉村洋文大阪府知事はこう述べた。
平成22年の結党以降、本拠地で強固な地盤を築いてきた大阪維新は、吉村氏を筆頭に府内首長の約4割にあたる計18人の公認首長を擁する。交野市長選にはこれまで候補者を出してこなかったが、今回は来春の統一地方選前の府内最後の市長選。党勢拡大を期して府議だった美好かおる氏を擁立した。
2期目を目指す現職の山本景氏との一騎打ちで、維新側は吉村氏のほか、藤田文武共同代表や交野市を地盤とする中司宏幹事長(当時)ら国政政党の幹部が応援に入ったが、約9400票差で敗北。山本氏の得票の6割にも届かなかった。
陣営関係者は「『(市政を)変えなあかん』というモチベーションを有権者の間で高められなかった」と悔しがる。
「既成政党化」「自民党化」の指摘
もともと大阪維新は、歳出削減による行政のスリム化や規制改革をアピールし、自民党などと対決した選挙で勝利してきた。大阪府知事と大阪市長のポストは長年おさえているが、近年は府内での苦戦が目立つ。令和6年4月の大東市長選で新人同士の争いに敗れたほか、同8月の箕面市長選では結党以来初めて公認の現職が落選した。
自民府連幹部は「(結党当初の)維新が大阪を変えてくれる、というところから、既成政党化している。維新らしさがなくなっている」と指摘する。
その意味で、昨秋に自民と連立政権を組み、今回の内閣改造で閣内協力にかじを切った維新は岐路に立っている。先の自民府連幹部は「自民批判の受け皿として存在理由を誇示していた維新が『自民党化』しつつある。そのマイナス面はあるだろう」とも話す。
維新としてどう存在感を発揮するかを記者会見で問われた吉村氏は「口で言ってもなかなか伝わらない。維新が頑張ってきた行政改革を実行し、結果を残していくことが大切だ」と強調した。



