岐阜・東白川村議選、定数7に6陣営のみ 初の定数割れが現実味を帯びる
2026年4月4日、岐阜県東白川村で村議選の立候補届け出書類の事前審査が締め切られた。定数7に対し、審査を受けたのはわずか6陣営。7日の告示を前に、村議会初の定数割れが現実味を帯びている。村役場隣の村民センターで行われた審査では、現職5人と新人1人が手続きを済ませた。
人口減少と高齢化が背景 定数削減の歴史
東白川村では、人口減少に伴い、村議会の定数が1983年に16から12へ、2006年に12から7へと段階的に削減されてきた。以降、5回の改選があり、選挙が実施されたのは2014年の1回のみ。他の回は全て無投票で、前回も定数割れの瀬戸際だった。この状況は、村の基幹産業の衰退や高齢化の進行と深く関連している。
議員の苦悩と後継者不足の実態
樋口春市議員(71)は前回、引退を考えたが、後継者が見つからず、同僚議員らの説得で4期目に臨んだ。今回も引退の意思は固いが、3人ほどに打診して断られたという。安江真治議員(60)も、家業の製茶販売業の廃業やコロナ禍の影響で不出馬を検討したが、後継者不足から続投を決断。地元が不便な場所であることから、「声を届ける人がいなければ」と地域代表としての役割を強調する。
報酬の低さと財政難がなり手不足の要因
多くの議員が、なり手不足の原因として報酬の少なさを挙げる。月額18万円で、政務活動費はゼロ。ある議員は「他に収入がなければ難しい。特に若い人や会社員は、やりたくてもできない」と指摘。別の議員は「昔は名誉職だったが、今は余裕のある人はいない」と話す。村の財政は厳しく、報酬の大幅アップは見込めない。人口が500人ほど少ない近隣の白川村も定数7であることから、定数削減の議論は実質的に進んでいない。
若い世代の参加を促す仕組みの必要性
村の50代男性は、「夜や土日に議会を開くなど、若い人や会社員でも参加しやすい仕組みを考えるべきだ」と提案。定数割れになれば、県選管の記録では1966年以降、1995年の川上村議選、2020年の飛騨市議選に続き3例目となる。
村長選は2人が審査を完了
同時に行われる村長選では、出馬表明している村議の桂川一喜さん(63)と元副村長の桂川憲生さん(65)の2人が審査を済ませた。村の将来を左右する重要な選挙として注目が集まっている。



