秋篠宮ご夫妻、パラグアイ最初の日本人移住地「ラ・コルメナ」訪問…開拓の歴史に思い
秋篠宮ご夫妻、パラグアイ最初の日本人移住地訪問

南米パラグアイを訪問中の秋篠宮ご夫妻は22日午後(日本時間23日未明)、同国最初の日本人移住地「ラ・コルメナ」を訪れ、日系団体主催の昼食会に臨まれた。戦後移住が大部分を占める同国で、ラ・コルメナは戦前に唯一、日本人が集団で入植した土地。日本人移住者が原生林を切りひらいて農業に従事しながら、果樹生産で栄える町に育て上げた。

「果物の都」での昼食会と懇談

昼食会で、秋篠宮さまは「日本人が初めて入植した歴史的な地であり、『果物の都』として知られるラ・コルメナを訪れることができ、うれしく思います」とあいさつされた。昼食会の冒頭では、日本人学校の生徒たちが手話付きの合唱を披露し、ご夫妻は拍手を送られた。

昼食会に先立ち、ご夫妻は戦前、戦後に同国に移住した日本人移住者ら約25人と懇談。開拓などで苦労を重ねた一人ひとりの手を握り、「これまで大変でしたでしょうけれど、これからも頑張ってください」と声をかけられた。

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案内役の藤掛洋子さんと農村女性支援

この日、現地の観光情報センターでご夫妻の案内役を務めた横浜国立大教授の藤掛洋子さんは、30年以上にわたりパラグアイ農村部の女性の自立支援に携わってきた。藤掛さんは1993年に国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊員としてパラグアイに派遣され、食品の衛生管理や加工・販売方法の指導にあたった。都市との格差が大きい農村部では、女性の生活改善が課題だった。

日本に帰国後、現地の女性を支援する基金を設立した藤掛さんは、ほぼ毎年現地に足を運び、2016年から農村女性の生活改善プロジェクトを開始。講習会初回の自己紹介で泣き出してしまったシングルマザーや、人前で話すことが苦手だった日系2世の女性が、加工食品の調理法や原価管理などを学び、独立していった。講習会には延べ1万人の女性が参加している。藤掛さんが案内したセンターでは、女性たちがつくった巻きずしや伝統食のパンなどが販売されている。

参加者の声と今後の活動

参加者の1人でラ・コルメナ在住の高橋美佐子さん(80)は10歳の時の1956年、別の移住地に家族9人で入植し、結婚を機にラ・コルメナに移った。現地では日系団体の婦人部長を務めてきた。「ジャムやジュースを作っても、親戚や友人にあげるだけだった。販売を通じて家庭が潤い、多くの女性が働くようになった」と語る。

藤掛さんは「『女性は家にいるもの』という価値観はいまだ根強いが、女性たちの変化は著しい。相互に学びあえる信頼関係を大切に、これからも活動を続けていきたい」と話した。

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