豊臣秀吉が戦乱で荒廃した京都を大規模に整備し、支配の拠点とした事業を紹介する特別展「秀吉の京都改造」が、京都市上京区の京都市考古資料館で開かれている。発掘調査の出土品やパネルなど約220点を展示し、現代の京のまち並みにも影響を与えた「都市改造」の歴史を概観している。
伏見城や京都新城の金箔瓦など展示
会場には伏見城や京都新城の金箔瓦が並ぶ。京のまちは応仁の乱で戦場となり焼き尽くされ、公家関係者が集住する「上京」と町人らが暮らす「下京」に分かれたとされる。
織田信長の死後、秀吉は京都支配の拠点として1583年に妙顕寺城を造営。妙顕寺城の実態はほとんどわかっていなかったが、近年の調査で金箔瓦が少量出土。秀吉最初期の京都の拠点にも使用されていた可能性があるという。この金箔瓦は今回初めて展示されている。
天正地割や御土居、方広寺大仏も紹介
秀吉は1585年に関白就任後、本格的に「京都改造」に着手。120メートル四方の街区の中に、道路と水路を通して短冊形の町屋の宅地を無駄なく造った「天正地割」や、京都市中の寺院を強制的に鴨川沿いなどに集めた事業が知られる。京の中心部を囲むように土塁と堀を築いた「御土居」や、奈良・東大寺にならって造営した方広寺の大仏や大仏殿についても紹介している。
秀吉は茶の湯を愛好し、大名や家臣の統制にも利用した。皿や碗などの茶道具の数々も並んでいる。
学芸員「現代へのつながりを感じて」
同館学芸員の浅子里絵さんは「大規模な土木事業を次々と行い、現代にどのようにつながっているのか原点を感じてもらいたい」と話している。11月23日まで。月曜休館。



