終戦から81年を迎えた15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で開かれた。遺族や各界の代表者ら約4200人が参列し、先の大戦で犠牲となった約310万人を悼み、平和への誓いを新たにした。
遺族代表の追悼の辞
式では、岐阜県大垣市の金森武士さん(84)が遺族を代表して追悼の辞を述べ、「いまだ世界各地では多くの紛争が続いており、一日も早く平和が訪れることを願うばかり」と語った。
金森さんの父・伊作さんは1942年2月、生まれて1週間の金森さんを残して出征。45年5月にフィリピン・ルソン島で32歳で戦死したとされる。同年7月には大垣の自宅が空襲で全焼し、父をしのぶ品々も失った。
父への思いと遺骨収集
父との思い出はなく、戦争の記憶も徐々に薄れていった。父のいない寂しさから、母に尋ねても「戦争に行った」と答えるだけだった。父の姿を伝えるのは軍服姿の写真1枚のみで、どんな父だったかを詳しく知ることはできなかった。
「同じ年頃になり、急に父について知りたくなった」と、73年に国の遺骨収集派遣団に参加。異国の地で犠牲になった父をはじめとする戦没者の無念さに心を痛めた。
次世代への継承
「読みながら、父を思って泣きそうになった」というこの日の追悼の辞。「私たち遺族は、戦争の悲惨さや残された家族の苦労を身をもって知っている」と、戦禍を次世代に語り継ぐことが使命だと訴えた。



