東大生の親は、一般的に考えられている「教育熱心な親」とは真逆の子育てをしていることが、作家の西岡壱誠氏(カルペ・ディエム代表)の調査で明らかになった。西岡氏自身は偏差値35から東大に合格した経験を持ち、東大生100人へのアンケート調査を実施。その結果、多くの東大生が「親にほとんど何もしてもらっていない」と回答したという。
東大生の親に共通する“しない習慣”
西岡氏によれば、東大生の保護者には、過度な教育マネジメントをするのではなく、「子どもに任せる」という姿勢が共通している。進路選択や学習スケジュールの管理も基本的に本人任せで、親が過度に介入することはほとんどない。子どもは自分で考え、決めることが当たり前の生活を送っているという。
「うちは、親にほとんどなにもしてもらっていない」と語る東大生は珍しくない。西岡氏は、こうした親たちは「子どもをコントロールする親」ではなく、子どもを子ども扱いせず、一人の人間として対等に扱い、大人に近い視点で日常を共有しているケースが多いと指摘する。
子どもの意思決定力の伸ばし方
調査では、東大生の親が実践している子育ての特徴として、教育費や親の収入、家庭内のトラブルなど、通常はタブーとされる話題も子どもと話し合うことが挙げられる。これにより、子どもは家庭の一員としての当事者意識を持ち、自分の意思で行動する力を身につけるという。
「自分で考え、選び、動く力を身につける」ことが、結果的に学力向上にもつながっていると西岡氏は分析する。特別な教育法や塾任せの勉強ではなく、日常的な対話と信頼関係が東大合格の基盤となっているようだ。
放任でも無関心でもない子育て
西岡氏は、この子育て法を「放任でも、無関心でもない」と表現する。子どもを信じて任せる一方で、必要なときには適切なサポートを行う。親は子どもの意思決定を見守りつつ、家庭内の情報を共有することで、子どもが現実を理解し、責任感を持って行動できる環境を整えている。
この記事は、西岡壱誠氏の著書『子どもの地頭が育つ後悔しない子育て』(総合法令)からの抜粋であり、教育に悩む親たちに新たな視点を提供している。



