高市早苗首相は7月30日、食料品の消費税率を来年4月に1%へ引き下げる方針を表明した際、「2年後には私が責任を持って確実に税率を元に戻してまいります」と語った。税率は2029年4月に1%から8%へ戻る時期と想定されており、そこまで政権が続けば在任期間は1200日を超える。
衆院選後の国会は一変
高市首相は永田町の景色も空気もがらりと変えた。育児休業から今年4月に政治取材の現場に復帰した記者も、その変化を痛感している。2月の衆院選で自民党は「高市旋風」と呼ばれる勢いで結党以来最多の議席を獲得。久しぶりにのぞいた衆院本会議場は自民党議員で埋め尽くされ、少数与党だった昨年5月の光景から一変していた。党首討論で高市首相が発言すると、自民党議員らから拍手が起きた。
休業前に取材していた石破内閣は昨年夏に行き詰まり、当時の朝日新聞の世論調査による内閣支持率は30%前後だった。10月に発足した高市内閣は68%という歴史的な高支持率でスタートし、その勢いを維持したまま2月の衆院選に突入した。
首相グッズが「ダントツ」
高市首相の人気を目に見える形で実感できる場所が国会内にある。土産物屋の「思い出屋」だ。歴代首相の似顔絵があしらわれた湯飲みや手帳、国会のイラストが描かれたタオルなどが並ぶ中で、高市首相関連のグッズの多さはダントツだ。「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」や「JAPAN IS BACK」といったキャッチフレーズがプリントされたクリアファイルやお菓子が並ぶ。店の責任者によると、高市首相関連グッズの売り上げは歴代の首相と比べても伸びが際立っている。
購入した客に国会周辺で話を聞くと、都内に住む60代の女性は7月上旬、首相の名前が包装にプリントされたクッキーを購入。友人らに配る予定だという。以前から自民党を支持してきたが、石破茂前首相から高市首相に代わって空気が変わったと感じている。「女性初の首相だし、男社会のなかで『やってやる』という勢いを感じる」と語った。
データが示す「政権交代に近い」変化
石破前首相の時期と比べて、実際に何が変わったのか。選挙調査や世論分析を手がけるJX通信社の米重克洋代表取締役は「実態としては政権交代に近い支持構造の変化が起きている」と指摘する。



