ふくおかフィナンシャルグループ(FG)は、2027年3月期の最終利益について1000億円を見込んでいる。福岡銀行、福岡中央銀行、十八親和銀行、熊本銀行の4行を抱え、総資産で全国トップの地銀グループとして、AI(人工知能)関連需要の恩恵を受ける地域経済をさらに盛り上げ、業績を伸ばす方針だ。
半導体集積とデータセンター誘致が追い風
2026年3月期の最終利益は前期比18.4%増の854億円となった。今期も増益を見込み、地域の企業の資金需要は旺盛だ。九州北部エリアでは、半導体受託製造の最大手「台湾積体電路製造(TSMC)」の工場周辺に半導体産業が集積する熊本県の景気が特に良く、熊本銀行の貸し出しが伸びている。
福岡県内ではデータセンターの誘致も進み、宇宙関連のスタートアップ(新興企業)も育ってきた。預金は地域経済のパイが大きくなれば増えていく。10年後の九州の豊かさの実現を目指し、クリーンエネルギー産業やスタートアップなどの成長分野に積極的に資金を供給して九州の産業振興をリードしていく考えだ。
独自の経済圏構築とAI活用
銀行間の競争が激しくなる中、今年から提供を始めたクレジットカード「バリーカード」は、地元創業の企業で使うとポイント還元率が高い。デジタルやAIの技術を生かし、ポイントや決済手段などで独自の経済圏を構築していく方針だ。
2027年度には、顧客や行員がチャットで相談すると、AIが資金繰りや営業手法などを助言できるようにする。メガバンクが攻勢をかけてきているが、拠点が多く、顧客とリアルにつながっている地銀ならではの強みを生かして対抗していく。
投資と再編の今後の方針
投資はシナジー(相乗効果)のある分野に行う方針で、AIなど非金融領域も含めて幅広い分野を探っている。他行との再編も否定しない。投資家向けには今後も業績を向上させ、株価を上げながら配当を増やしていく方針だ。