世界有数の富豪として知られる米国の実業家イーロン・マスク氏(55)を島根県益田市に招こうと、市内の経済団体の有志らが招請に向けたPR活動を始めた。マスク氏が飼うシバ犬のルーツが益田市にあることから、実現に期待がかかる。
シバ犬の祖犬は益田市の石州犬
日本犬保存会によると、シバ犬の祖犬は1936年に血統登録された益田市の石州犬「石号(いしごう)」とされる。益田市美都町特産観光協会の佐々木恵二会長は今年6月、マスク氏のアカウントにシバ犬が登場しているのを知り、「シバ犬を通じてつながりが持てるのでは」と招請活動を発案した。
マスク氏は6月、世界で初めて個人資産が1兆ドル(約160兆円)を上回る「トリリオネア」となった。自身のX(旧ツイッター)にはペットのシバ犬「フロキ」に関する投稿をたびたびアップしており、愛犬家としての一面も見せる。
「推進本部」発足、SNSで発信強化
有志らは佐々木会長を本部長とする10人規模の組織「益田市にイーロン・マスク氏を呼ぼう推進本部」を発足。顧問を務める山本浩章市長は「市民レベルで機運を高め、関係機関と協力して万全の体制で出迎えたい」と意気込む。
7月からはSNSでの発信を強化し、同観光協会の公式Xアカウントで週5回程度、訪問を呼びかける英語のメッセージや石号がシバ犬のルーツであることを示す画像などを投稿してきた。さらに、マスク氏が設立したAI企業「xAI」が開発した生成AIサービス「グロック」を使い、観光協会のホームページに登場するシバ犬の写真が動く生成AI動画も作製した。
X日本法人との面会、出迎え構想も
7月中旬、佐々木会長は東京都内でXの日本法人・松山歩代表と面会し、益田市とシバ犬との関係を説明した。松山代表からは「米国法人に伝える努力はしたい」と言われ、投稿やフォロワーの数を増やすことなどを求められたという。
佐々木会長は「未来を担う子どもたちや若者たちへの希望を届けたい」と話し、マスク氏を市内の萩・石見空港でシバ犬とともに出迎えたり、美都町にある「石号記念館」に案内したりする構想を巡らせる。「プライベート・ジェットで空港に降り立つ日が待ち遠しい」と夢を膨らませている。



