高市早苗首相は7日、簗(やな)和生農林水産相の不適切な発言について、野党議員から認識を問われたが多くを語らなかった。9月の内閣改造で初入閣した簗氏の起用は、「実行力重視の人選」を理由とする首相主導の肝いり人事。進退の判断を迫られる事態となれば、首相の任命責任に直結する。
衆院本会議での代表質問
7日の衆院本会議では、経済政策を柱に「実行力」を強調した所信表明演説に対する各党の代表質問が行われた。野党議員が、自身を支持しなかった首長の自治体にまつわる道路予算を「カットした」と発言した簗氏の問題を取り上げたが、首相は一般論への言及にとどめた。
首相は「予算の配分にあたり、政治的な支持、不支持を持ち込まないのは当然のことだ」と述べた。
首相主導の人事と任命責任
高市政権が今、目下の懸案事項ととらえているのが簗氏の発言問題だ。今回の内閣改造にあたり、自らの主導であることを強調してきた首相。簗氏を更迭するとなれば、任命責任がより問われる事態となるからだ。
今回の内閣改造の特徴は、旧来の派閥の枠を超えた人選にあるとされる。簗氏の選挙区6市町の今年度予算は、要望額の3割の町もあることが朝日新聞の集計で分かっている。