パートら短時間労働者の厚生年金加入要件のうち、「年収106万円の壁」と呼ばれてきた収入要件が10月から撤廃される。保険料の負担を避けるために労働時間を抑制する要因の一つとなっていた。勤務先の企業規模の要件も来年10月から段階的に緩和・撤廃され、学生を除き、週20時間以上働けば、厚生年金の加入が原則義務となる。
年金改革関連法の施行に伴う措置
昨年6月に成立した年金改革関連法の施行に伴うもので、年金財政の支え手を増やし、老後の年金を手厚くする狙いがある。すでに「月額賃金8万8000円(年収106万円相当)以上」の要件は、昨年度の最低賃金引き上げにより、全都道府県で週20時間以上働けば年収約106万円を超えるようになっており、事実上解消していた。
企業規模要件の段階的緩和スケジュール
企業規模の要件は、現在は「従業員51人以上」だが、2027年10月に「36人以上」、29年10月に「21人以上」、32年10月に「11人以上」と段階的に緩和され、35年10月に撤廃される。
保険料負担と将来の年金受給額
週20時間働いた時点で厚生年金と健康保険の保険料を支払う義務が生じるが、将来の年金受給額は増える。
上野厚生労働相は29日の記者会見で「より手厚い年金を受け取ることにつながる」と意義を強調した。