「自由で開かれたインド太平洋」提唱10年、日本の外交ビジョンとして定着
「自由で開かれたインド太平洋」提唱10年、外交ビジョンに定着

安倍晋三元首相が外交方針「自由で開かれたインド太平洋(Free and Open Indo-Pacific=FOIP)」を2016年8月に提唱してから、27日で10年を迎えた。法の支配などの共通理念のもと、幅広い国が連携し、安定や繁栄を目指すFOIPは、安倍氏の後を引き継いだ岸田文雄元首相や高市早苗首相の手で進化を遂げ、今なお日本の外交ビジョンの中核として息づいている。

ナイロビでの提唱から10年

安倍氏がFOIPを初めて公表したのは、ケニアの首都ナイロビでのスピーチだ。「日本は太平洋とインド洋の交わりを、力や威圧と無縁で、自由と法の支配、市場経済を重んじる場として育て、豊かにする責任を担う」と強調した。

一帯一路に対抗する狙い

安倍氏がFOIPを打ち出した背景には、当時の中国が巨大経済圏構想「一帯一路」の名のもとにアジアやアフリカへの影響力を強めていたことがある。FOIPには法の支配や航行の自由など日本と共通の価値観を持つ国々との連携を強め、一帯一路に対抗する狙いがあった。

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岸田氏、高市首相へと引き継がれる

2023年には岸田氏がFOIPの新たな行動計画を発表。今年5月には高市首相が経済安全保障の強化を軸に、FOIPを進化させると表明した。安倍氏から岸田氏、高市首相へと引き継がれた現在のFOIPを外務省幹部は「FOIP3.0だ」と説明する。

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