択捉島に中国代表団、産経社説が高市政権に制裁措置を要求
択捉島に中国代表団、産経社説が制裁措置を要求

中国・黒竜江省の省政府職員や企業関係者が北方領土の択捉島に乗り込み、現地での共同事業に関する調査を行った。択捉島など北方四島は日本固有の領土であり、ロシアの不法占拠を是認するような今回の渡航は受け入れられない。高市早苗政権は関係者に制裁を発動するなど、断固とした措置を直ちにとるべきだ。

中国人らは露極東サハリン(樺太)州政府の企業誘致活動の一環で訪れた。水産物の養殖やホテル事業に関心を示したという。中国外務省の報道官は14日、「民間企業の商業活動にはコメントしない」と述べたが、代表団には省政府職員も入っていた。共産党独裁の中国で、政治的に機微な地域への訪問を中央政府の了承なしに行うことはありえない。今回の訪問は中国が北方領土問題でロシアと共同歩調をとっている証左だと厳しく受け止めるべきだ。

中国外交の変節とご都合主義

中国の初代国家主席、毛沢東は1964年、日本社会党の訪中団に北方領土を日本に「返還すべきだ」と明言した。毛に次ぐ実力者だった初代首相の周恩来を含め多くの中国政府高官は長く、ソ連による北方四島占拠を覇権主義の暴挙とみなし、日本の返還要求に理解を示していた。激しい中ソ対立が背景にあった。だが、中国は近年、中露首脳会談などで、ロシア側と核心的利益の問題で支持しあうことを繰り返している。ロシアの立場を事実上支持するものだ。中国外交のご都合主義には開いた口が塞がらない。

抗議だけでは不十分、制裁が必要

今回の代表団の択捉島入りについて、茂木敏充外相は14日の衆院予算委員会で「決して受け入れられない」と述べ、ロシアと中国に適切な対応を申し入れたことを明らかにした。抗議は当然だが、それだけでは不十分だ。中露の関係者や企業、省政府に入国禁止や取引禁止などの制裁を科さねば、同種の事案が続く恐れがある。

ロシアの傍若無人な行動

プーチン露大統領が8月13日に択捉島に乗り込むなど、ロシアの最近の傍若無人な行動は目に余る。ロシアは10月13~17日、択捉島で爆撃演習を行うと通告してきた。樺太では北海道新聞記者がスパイ容疑で拘束された。高市政権は、腰の引けた対応は中露を増長させるだけだと銘記すべきである。