北海道議会でIR誘致の是非めぐる議論が再開 知事は有識者懇で検討深める
カジノを含む統合型リゾート(IR)の候補地選びにおいて、政府は今月、申請の追加募集を行うことを正式に決定しました。希望する自治体からの申請受付期間は2027年5月から11月までと設定されています。この国の動きを受けて、北海道では鈴木直道知事が一度は見送りを表明したIR誘致について、再び乗り出すべきかどうかの議論が道議会で活発化しています。
自民党・道民会議の代表質問でIR問題が焦点に
2月末に開催された北海道議会の本会議では、最大会派である自民党・道民会議に所属する花崎勝道議が代表質問に立ち、鈴木知事に対してIR誘致に関する見解を求めました。花崎道議は「国の動きも踏まえ、北海道らしいIRコンセプトの具体化を加速させていくべきだ」と主張し、積極的な対応を促しました。
これに対し、鈴木直道知事は「有識者懇談会を開催し、IRをめぐる環境の変化や、大都市圏とは異なる北海道ならではの立地環境の優位性と課題について、検討を深めている段階である」と回答。さらに、今秋頃を目途に「IRに関する基本的な考え方」の改定案を示す方針を明らかにしました。
高橋前知事が敷いた誘致路線と鈴木知事の「見送り」表明
「IRに関する基本的な考え方」は、2019年4月に退任間際だった高橋はるみ前知事が誘致路線を敷いてまとめたものです。この文書では、道内で候補地として挙がっていた3カ所のうち、新千歳空港に近い苫小牧市を「候補地として妥当」と位置付けていました。
しかし、その後就任した鈴木直道知事は過去にIR誘致の「見送り」を表明しており、今回の政府の追加募集決定を受けて、道内では誘致の是非をめぐる議論が再燃している状況です。有識者懇談会では、IR事業がもたらす経済効果と、ギャンブル依存症対策などの社会的課題の両面から、慎重な検討が進められています。
北海道議会では、IR誘致が地域経済の活性化にどのように貢献できるのか、また観光振興と社会的影響のバランスをどう取るべきかについて、与野党を超えた議論が続く見通しです。鈴木知事が示すと約束した基本方針の改定案は、今後の道政の方向性を左右する重要な指針となることが期待されています。



