インド東部・西ベンガル州で、ヒンズー至上主義のインド人民党(BJP)が主導権を握った州政府が、無償の学校給食から卵を排除し菜食主義(ベジタリアン)メニューに置き換えていたが、激しい反発を受けて卵の提供を再開すると発表した。
貧困層の子どもたちが重要なタンパク源を奪われかねないとして、教員、栄養学者、保護者らが批判していた。
BJP主導州政府の措置
インド人民党は今年5月の州議会選挙で初めて同州政府の主導権を握った後、一部の公立学校の給食から卵を排除し、代わりにヒンズー教系の慈善団体にベジタリアンメニューの給食を提供させた。この問題は先月、表面化した。
この措置は世界最多の人口を抱える同国において、食と宗教をめぐる長年の議論を再燃させ、反対派は州政府が子どもたちをベジタリアンに転向させようとしていると批判していた。
復活の決定
スベンドゥ・アディカリ州首相は29日、8月から卵の提供を再開すると発表した。新たな取り決めの下では、慈善団体が「純粋な」ベジタリアンメニューの給食の提供を継続するが、女性福祉団体を通じて卵が別途提供されることとなる。
アディカリ氏は記者団に対し、「州政府は8月1日から自助グループを活用し、これらの学校にゆで卵を別途供給する」と説明。「一部の保護者から給食に卵を含めるよう要請があった」と付け加えた。
菜食主義と現実
インド人民党は広範なナショナリズム政策の一環として菜食主義を推進することが多いが、実際には大半のヒンズー教徒が肉も魚も食べている。ヒンズー教においてノンベジタリアン(非菜食)とみなされる卵も、広く食されているのが現実だ。
教育や栄養の専門家らは、学校給食で卵を出すことは貧困層の子どもたちの栄養状態と出席率の双方を改善するのに役立っていると主張し、給食から卵を外す動きを批判していた。世界最大規模を誇るインドの無償学校給食プログラムは、就学率の向上や子どもたちの栄養失調および発育不全の削減に寄与しているとして広く評価されている。



