航空自衛隊のF15戦闘機が那覇空港で主脚1本を折り、滑走路が約4時間閉鎖された事故を受け、沖縄県の玉城デニー知事は21日の記者会見で「大変遺憾だ」と述べ、安全管理の徹底と再発防止を空自に求めた。
知事の発言に欠けた視点
那覇空港は自衛隊機と民航機が共同使用する軍民両用の空港であり、地元知事として安全な使用を求めたのは当然だ。しかし、この会見で玉城氏は自衛隊の活動の重要性に言及せず、任務を遂行する隊員への感謝の言葉もなかった。
自衛隊は沖縄を含む日本を守るため、危険を伴う任務や訓練に日々従事している。相手機との不測の事態があり得るスクランブルはその典型で、パイロットは危険を顧みずに飛び立っている。地元知事として、国を守る重任への感謝の気持ちを示した上で事故への遺憾の意や注文をつけてほしかった。
米軍機使用と安全保障への認識
玉城氏は会見で、米軍普天間飛行場の辺野古移設に関連し、緊急時における米軍機の那覇空港使用は「認められない」とも語った。那覇空港は国が管理しており、知事は柔軟な空港使用を妨げようとしてはならない。緊急時に米軍機の安全を確保したり、日本を守ったりする上で、空港使用が必要な場合もあろう。
沖縄周辺では中国軍機の行動が活発化している。那覇基地に司令部を置く南西航空方面隊の令和7年度のスクランブルは348回で、空自全体の計595回の約6割に及んだ。沖縄の空が脅かされているのに、玉城氏は中国に直接抗議したことはない。
知事選で問われる国防理解
国防そのものは政府の専権事項だが、有事の際の国民保護は自治体が役割を果たす。日本有事や台湾有事の際、住民の避難は大きな課題である。沖縄では27日、県知事選が告示される。各候補者は論戦で、自衛隊への理解や国民保護の在り方についても考えを示してほしい。



