ノートルダム清心女子大、28年度共学化へ 岡山県内から女子大消滅
ノートルダム清心女子大、28年度共学化 県内から女子大消滅

ノートルダム清心女子大(岡山市北区)が2028年度に共学化されることが決まり、岡山県内から女子大が姿を消すことになった。1949年創立の伝統校だが、2020年度以降、入学者数が定員を下回る状況が続いていた。男子学生も受験できるようになれば、募集対象が単純計算で2倍となる。共学化で入学者数を大きく伸ばした大学もあり、同大学が後に続けるか注目される。

「経営対策ではない」と説明

同大学には4学部8学科があり、5月1日時点の学部生は2174人。これまで3万人以上が卒業した。

入学者数を定員で割った「入学定員充足率」は2026年度、学部全体で93%。人間生活学部(113%)、文学部(96%)は健闘したが、24年度から募集を始めた国際文化学部(63%)、情報デザイン学部(61%)は低迷している。

大学は8日に開いた記者会見で、共学化の理由について「年齢、性別を問わない多様な視点の学びの場を整えるため」と説明。29年度以降、学部再編などの改革も進めていくという。

小林謙一副学長は「経営対策が狙いではないが、結果として受験生が増えればありがたい」と話した。

在学生からは「共学なら入らなかったかも」

今の1年生は3年生になると、男子学生と同じキャンパスで学ぶことになる。男性からの視線を気にせずにすむ「心理的安全性」が保たれた空間は女子大の長所でもあるが、在学生の受け止めはどうなのか。

1年生(18)は「女子大だから選んだわけではない。共学になっても特に何も思わない」と話す一方、4年生(22)は「女子大であることにブランド力を感じて選んだ。異性のことを気にせず学べるのは居心地が良い。共学なら入らなかったかもしれない」と打ち明けた。

大学はトイレなどの設備を整備するとともに、不安を感じる在学生向けの専用ダイヤルを設けた。22日までに、在学生からの意見は寄せられていないという。

先行する共学化の事例

近年は女子大で最も学生数の多い武庫川女子大(兵庫県西宮市)が、経営改善を理由に27年度からの共学化を発表するなど、生き残りをかけた改革が相次いでいる。

県内では就実大(岡山市中区)が、03年度に女子大から共学に変更した。01、02年度と2年続けて定員充足率が7割台で、大学経営に危機感を抱いたことがきっかけだった。

共学化に合わせて、薬学部を新設。同学部の初年度の志願者数が定員の20倍以上となると、既存学部の志願者も増加する相乗効果が生まれ、定員充足率は131%に回復。その後も教育学部を新設するなどの改革を続けると、志願者数は安定して推移した。

今年度の入学者753人は定員の675人を大きく超え、在学生のうち、男子学生が約4割を占めている。同大は、28年度の情報社会学部(仮称)新設構想を発表するなど、改革の手を緩めない。

大学を運営する学校法人就実学園の片岡一正事務局長は「共学化でパイが倍になることは大きい」としつつ、「実際に男子学生が一定数入るまでには、3年ほどかかった。男子が学びたいと思える課程を用意するなどの対策も必要」と指摘した。