京都三大祭の一つで、22日に京都市で行われる「時代祭」の継承を目指し、読売新聞社は「時代祭つなぐプロジェクト」を始める。祭りは1895年に始まり、華やかな衣装を身にまとった約2000人が京都御所から平安神宮まで約4.5キロを練り歩く姿は「動く王朝絵巻」と呼ばれるが、それを支える伝統工芸技術は課題に直面する。
装束の維持には年間約100万円
京都市左京区の平安神宮境内に、時代祭の収蔵庫がある。装束店でつくる伝統服飾工芸協同組合の加藤充則理事長(57)は「近くで見ると、傷みが目立つ装束も多い」と語る。
組合員は祭り当日の着付けを担い、終わった後も1年かけて衣装の新調や修理、クリーニングを手配する。装束にかかる費用は例年クリーニングだけで約100万円必要で、新調や補修には職人の技も欠かせない。
若い世代への継承が課題
傷みや汚れ具合を把握するには知識と経験が必要だが、組合を運営する5社の従業員の多くが60歳以上。着付けをする人も不足しており、加藤さんは「若い人にこの業界を選んでもらう環境整備を進めていきたい」と力を込める。
プロジェクトは祭りが直面する課題に向き合い、解決に向けて取り組んでいく。