EU、アップルに初のDMA違反認定へ
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、デジタル市場法(DMA)に基づき、米アップルに対して初の制裁金を科す可能性があることが明らかになった。関係筋の情報として、複数の欧州メディアが報じた。
問題となっているのは、アップルがアプリ開発者に対して自社の決済システム「アプリ内課金」の利用を強制している点。DMAでは、プラットフォーム事業者が自社サービスを優遇することを禁じており、アップルの行為はこれに違反する可能性が高いとみられている。
制裁金の規模は最大7.7兆円
違反が認定された場合、EUはアップルに対して全世界での年間売上高の最大10%に相当する制裁金を科すことができる。アップルの2023年度の売上高は約3830億ドル(約57兆円)であり、制裁金は最大で約383億ドル(約7.7兆円)に上る可能性がある。
また、DMAでは繰り返し違反があった場合、制裁金は売上高の20%まで引き上げられる。さらに、是正措置として事業の分割を命じることも可能だ。
アップル側の反論と今後の見通し
アップルはこれまで、自社の決済システムはユーザーのセキュリティとプライバシー保護のために必要だと主張してきた。しかし、EUの規制当局はこの主張を認めず、競争阻害行為と判断した模様だ。
欧州委員会は、近く正式な違反通知をアップルに送付し、その後、最終決定を下す見通し。アップルには反論の機会が与えられるが、制裁金が回避される可能性は低いと専門家は指摘する。
この制裁金決定は、他のビッグテック企業への規制強化にも影響を与えるとみられる。EUはこれまでに、グーグルやアマゾンなどにも同法に基づく調査を開始しており、今回のアップルへの措置が先例となる可能性がある。



