共産党県委員会の石山淳一委員長は14日、名古屋市の河村たかし前市長が導入した市民税減税について、従来の反対姿勢を転換し容認する考えを明らかにした。石山氏は名古屋市内で記者団の取材に応じ、減税継続の必要性を認める一方、不公平を是正するために給付金制度の拡充を訴える方針を示した。
減税の現状と非課税者の実態
石山氏は「市民の半数しか市民税減税を受けていない。一律減税のため、所得1億円以上の0.1%の富裕層は優遇されている」と指摘。その上で「減税を受ける多くは労働者の市民で、やめてしまえば増税になるので、もうやめようとは言わない」と述べ、減税継続を支持する理由を説明した。
名古屋市の推計によると、2024年度の人口約232万人のうち、非課税者は約109万人(46.9%)に上る。石山氏は非課税世帯ほど生活が困難な状況にあるとし、減税の恩恵が行き渡らない層への対策として、給付金による不公平是正を重点的に訴えていく方針だ。
共産党の政策転換の背景
共産党はこれまで河村前市長の減税政策に一貫して反対してきた。しかし、石山氏は今回、減税そのものより、受益と負担の不均衡を問題視。富裕層への優遇を是正しつつ、労働者世帯の負担増を避ける現実的な対応を選んだとみられる。
石山氏は今後の活動として、給付金の拡充や非課税世帯への支援強化を訴え、減税の恩恵が全市民に公平に届く仕組みづくりを目指すとしている。



