沖縄県知事選で現職の玉城デニー氏(66)は、前那覇市副市長の古謝玄太氏(42)に約15万票の大差をつけられて敗れた。一夜明けた14日午前は県庁に登庁せず、毎週月曜の幹部会議も欠席した。
敗戦の弁「県民の選択だ」
13日夜、那覇市の事務所で支援者が静まりかえった中、玉城氏は「県民の選択だ」と肩を落とした。報道陣への対応後、頭を下げる姿が見られた。
今回の選挙では、主要な争点が米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の是非から経済振興策に移った。過去最多得票で初当選した古謝氏は「暮らしや経済を前に進める」と意気込んだ。
「オール沖縄」に逆風
過去3回の知事選で自民系候補に大勝してきたオール沖縄勢力には、今回大きな逆風が吹いた。同勢力は、翁長雄志元知事が初当選した2014年の選挙で「反辺野古」を旗印に保守と革新が結集して生まれた。
玉城氏は2018年、2022年の知事選で危なげなく当選を重ねたが、2023年に辺野古移設を巡る国との訴訟で県が敗訴すると、移設工事を止める手立てを失った。
事故とSNS批判が影響
今年3月には辺野古沖で移設反対団体が運航する船が転覆し、女子高校生ら2人が死亡する事故が発生。反辺野古の訴えを控え、根強い個人人気に頼った。
玉城氏は父親が米兵であることや母子家庭で育った生い立ちを強調し、「戦後の沖縄の苦難を身をもって知る庶民の代弁者」としてアピールした。だが、SNS上は玉城氏や同勢力を批判する投稿であふれ、大声のやじなどで演説が妨害される場面もあった。
陣営幹部は「本人が訴えたい施策や実績、人柄が発信できなかった。本人の勝てる感覚と実態に差があった」と語った。
復帰以降15回目の知事選
沖縄県知事選は1972年の本土復帰以降15回目。基地問題を巡り保守と革新が激しく争ってきたが、今回の結果で自民系が8勝、反自民系が7勝となった。



