自民党が政府のインテリジェンス強化に提言案 「ハコだけでは意味ない」と運用面の具体策を要求
2026年2月26日、自民党のインテリジェンス戦略本部は、政府のインテリジェンス機能強化に関する提言案をとりまとめました。本部長を務める小林鷹之政調会長は、記者会見で「単にハコをつくるだけだと全く意味がない」と強調し、制度整備だけでなく運用面での具体的な取り組みが不可欠だと訴えました。
国際秩序の動揺の中で「情報力の抜本的強化」が急務
提言案の冒頭では、国際秩序が揺らぐ現状を踏まえ、「我が国独自の『情報力(インテリジェンス能力)』の抜本的強化」が喫緊の課題であると指摘しています。政府は現在、首相をトップとする「国家情報会議」の新設や、内閣官房の「内閣情報調査室」を国家情報局に格上げする方針を進めています。
しかし、自民党の提言は、こうした組織の再編成だけでは不十分であるとの立場を明確にしています。小林本部長は「制度を整えることは重要だが、それだけでは実際の情報収集・分析能力は向上しない」と述べ、以下の点を特に重視しました。
- 人材育成の強化:専門的な分析官の養成と確保
- 情報共有の円滑化:各省庁間での迅速な情報流通システムの構築
- 技術革新への対応:デジタル時代に即した情報収集手法の開発
具体的な運用面での取り組みを求める
提言案では、秘密裏の情報活動の効率化や、国際的な情報ネットワークの拡充など、具体的な運用面での改善策が盛り込まれています。政府が目指す国家情報局の創設については、「単なる組織の名称変更や再編に終始せず、実効性のある機能強化を図るべきだ」と注文を付けました。
また、インテリジェンス機能の強化は、日本の安全保障政策全体の中核をなす要素であると位置付けています。国際情勢の複雑化やサイバー攻撃の増加を背景に、より迅速かつ正確な情報分析が求められる中で、提言は「情報力こそが国家の命運を分ける」との認識を示しています。
自民党は今後、政府との協議を重ねながら、提言内容の具体化を進めていく方針です。小林本部長は「提言が単なる紙切れにならないよう、継続的なフォローアップを行う」と語り、実践的なインテリジェンス改革への強い意欲を表明しました。



