米国とイランが戦闘終結に向けた覚書に署名してから、16日で60日となった。両国は60日をかけて和平の実現に向けて協議するはずだった。だが実際には、エネルギー輸送の要衝ホルムズ海峡をめぐって攻撃が再燃。覚書は有名無実化し、世界を巻き込んだ混乱の収束も見通せない。
覚書の内容と初期の協議
6月17日に署名された覚書には、イスラエルと親イラン武装組織ヒズボラが交戦していたレバノンを含む、すべての戦線での戦闘の終了や、イランによるホルムズ海峡の通航の正常化、米軍による海上封鎖の終了などが盛り込まれた。米国がイランの凍結資産の解除などを進める一方、最大の懸案であるイランの核問題を話し合う予定だった。
協議が21~22日にスイスで開かれたところまでは比較的順調だった。だが25日、米国の支援を受けて海峡のオマーン側を通ろうとした船をイランが攻撃。米国が報復攻撃をした。イランも湾岸諸国の米軍施設を攻撃した。
攻撃の応酬と協議の中断
こうした攻撃の応酬は7月下旬まで断続的に続き、直接協議は7月以降は開かれていない。攻撃はいったん沈静化した。



