米国とイランの覚書に基づく協議は16日、進展のないまま協議期間の60日が過ぎた。この現状を前向きに評価する声も出ているのが、2月末に米国とともにイラン攻撃を始めたイスラエルだ。
イスラエルにとって好都合な状況
覚書や協議の当事者ではないイスラエルにとって、最大の懸念の一つは、イランの核開発や経済制裁をめぐってトランプ米大統領がイランに有利な条件で妥協すること。だが、協議は行き詰まり、制裁や対イランの海上封鎖も維持されている。イスラエルにとっては好都合といえる状況だ。
そもそも、イスラエルのネタニヤフ首相がイラン攻撃を始めた最大の理由は、イランの核兵器とミサイル開発の脅威の排除にあった。戦闘開始の約2週間前に米国を訪れ、参戦するようトランプ氏を説得したと報じられている。
覚書への失望と支持率低迷
ところが、6月に署名された米イランの覚書では、イランからの濃縮ウランの撤去や核・ミサイルの脅威の排除などの課題が先送りされ、イスラエル国内では失望が広がった。
ヘブライ大学などによる世論調査では6割以上が覚書の内容に反対したほか、ネタニヤフ氏の支持率も戦闘開始直後と比較して低迷した。
年内の選挙控え米国との隔たり
年内に選挙を控えるネタニヤフ氏は、米国との間に隔たりを抱えている。



