トランプ氏、NATO首脳会議で強硬姿勢から一転「結束は素晴らしい」と称賛
トランプ氏、NATO結束を称賛 強硬姿勢から一転

米国のドナルド・トランプ大統領は8日、トルコの首都アンカラで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の閉幕にあたり、それまでの強硬姿勢から一転して加盟国を歓迎する意向を示した。トランプ氏はこれより前、自身が主導する対イラン戦略への加盟国の対応をめぐり、激しい非難を浴びせたばかりだった。

数時間で敵対心から親愛へ急変

わずか数時間の間に敵対心から親愛へと急変したこの一幕は、気まぐれな米国リーダーが見せる感情の起伏の激しさを如実に表した。32か国の首脳による非公開会合を終えたトランプ氏は、記者団に対し次のように語った。「素晴らしかった。あの部屋での結束力は信じられないほどで、まさに愛に満ちていた。今回のサミットは途方もない大成功だった」

非公開の会合で、トランプ氏は各国首脳に対し、米国が軍事同盟にとどまる意向を再確認した。会合に同席した情報筋によるとトランプ氏は「われわれは諸君とともに残りたい」と述べたという。その姿勢は共同宣言にも反映され、NATO首脳らは条約第5条に規定された相互防衛条項への「揺るぎない関与」を再確認した。

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欧州首脳、国防費増額をアピール

欧州の首脳らは今回のサミットで、国防費の大幅な増額をアピールした。これは、トランプ氏に対し、予算を拡大して自国の安全保障により多くの責任を持つという公約を果たしていると証明するためだ。トランプ氏との新たな対立を避けるため、欧州の加盟国は7日、数十億ドル規模の新たな武器契約を発表。これは、欧州の防衛における米国の負担を軽減するための努力が進んでいることを示す証拠である。

ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は、「大きな貢献を果たしたという実感を胸にドイツへ戻る。NATOは団結を維持しており、より強く、そして『より欧州主導』のものになりつつある」と述べた。

会合直前の激怒と非公開会合での変化

しかし、会合の直前にトランプ氏は、加盟国が米国の対イラン戦略を支持しなかったことに激怒。スペインとの通商を停止すると脅し、さらにNATO加盟国であるデンマーク領グリーンランドの領有権を依然として求めていると主張していた。

情報筋によると、非公開の場で首脳陣と対面するとトランプ氏の口調は目に見えて変化したとされ、「トランプ氏が公の場で口にすることと、実際に中で話すことの間には強いギャップがある」のだという。事実、スペインのペドロ・サンチェス首相は、ワシントンとの関係は「極めて良好だ」と強調。トランプ氏も、帰路につく大統領専用機内で記者団に対し「今日のスペインは非常に寛大だった」と語っている。

首脳らの評価

エストニアのクリステン・ミハル首相は、トランプ氏がセッションの中で口調を和らげたとし、「『欧州は主体的に行動し、国防費への投資を増やすべきだ』という、前向きで建設的なメッセージを投げかけた」とAFPに語った。また、リトアニアのケストゥーティス・ブドリース外相も、トランプ氏の激高が必ずしも同盟の分裂を意味するわけではないと指摘し、「トランプ氏が激高したからといって、NATOの結束が弱まっているわけでも、欧米の絆が失われるわけでもない。事態を大げさに捉えすぎるべきではないと思う」と述べた。

マルク・ルッテNATO事務総長は、意見の相違はあったものの、今回のトルコでのサミットを経て同盟はより強固なものになりつつあると強調。「本音で話し合い、時には少し喧嘩もする家族のほうが、はるかに強い絆で結ばれると私はいつも感じている」と述べた。

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