ロシア軍がウクライナ東部で新たな攻勢を準備している可能性があることが、複数の情報筋の分析で明らかになった。戦線が膠着するなか、ロシアは兵力を増強し、ドネツク州やルハンシク州での突破を図るとみられる。
戦況の膠着とロシアの戦略変更
ウクライナ戦争は開戦から約1年が経過し、両軍とも大きな進展がない膠着状態が続いている。ロシア軍は昨年秋以降、東部での攻勢を強めているが、ウクライナ軍の頑強な抵抗に遭い、目立った領土の獲得には至っていない。
こうした状況を受け、ロシアは戦略を変更し、新たな攻勢に備えて兵力を集結させているとの分析が複数の軍事専門家から示されている。特に、ドネツク州のバフムトやアウディーイウカ、ルハンシク州の一部で激しい戦闘が続いており、ロシア軍はこれらの地域での突破を目指している可能性が高い。
兵力増強と新たな動員の可能性
英国防省は最近の情報分析で、ロシアがウクライナ東部での新たな攻勢に向けて、部隊の再編成と兵力の増強を進めていると指摘。また、ロシア国内では新たな動員の可能性も取り沙汰されており、一部では30万人規模の追加動員が検討されているとの報道もある。
ウクライナ側もロシアの攻勢に備え、防衛線の強化を進めている。ウクライナ軍幹部は「ロシア軍はいずれかの地域で大規模な攻撃を仕掛けてくるだろう。我々はその準備をしている」と述べ、警戒を強めている。
国際社会の対応と和平への模索
こうした戦況のなか、国際社会はウクライナへの軍事支援を継続している。米国は先週、新たな兵器供与を発表し、欧州連合(EU)も追加制裁でロシアへの圧力を強めている。一方で、和平交渉の可能性を模索する動きも一部で見られるが、双方の主張の隔たりは大きく、早期の合意は見込めない状況だ。
専門家は「ロシアが新たな攻勢を仕掛ければ、さらなる死傷者と破壊をもたらすだけでなく、戦争の長期化は避けられない」と警告している。



