イッセイミヤケと松山智一が協業「着るアート」新作、NYで発表
イッセイミヤケ×松山智一「着るアート」NY発表

デザイナーの宮前義之率いるチームが手がけるエイポックエイブル・イッセイミヤケと、ニューヨークを拠点に活動する現代美術家・松山智一がタッグを組んでプロジェクトを始動した。素材と色彩の追求という、それぞれの強みが注がれた新作群は「着るアート」を体現している。

「恋文を送り合うようなロマンチックなプロジェクト」

松山は宮前との協業を「恋文を送り合うような、ロマンチックなプロジェクトになった」と振り返った。7月9日、ニューヨークのイッセイミヤケ旗艦店と併設ギャラリーに、コート中心の新作群が並んだ。高い天井からは、松山の絵画がプリントされた製品化前の大きな布がつるされている。

デザインは、松山がこれまで手がけてきた作品を再構築したもの。色彩の鮮やかさと緻密な描線という持ち味はそのままに、「イッセイミヤケが培ってきた色彩表現の系譜に連ねられるように突き詰めた」と松山は話す。「難題がものづくりの原動力」と語る松山の姿勢が、コレクション全体に反映されている。

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「一枚の布」の哲学とアートの融合

イッセイミヤケのシグネチャーである「一枚の布」のコンセプトは、松山の絵画と融合することで新たな次元へと昇華された。宮前は「松山さんの作品は色彩と線が非常に力強く、布地に落とし込む際にもそのエネルギーを損なわないよう細心の注意を払った」と述べている。コートは、着用者の動きに合わせて布が流れるように変化し、まるで生きた絵画のような印象を与える。

今回の協業は、ファッションとアートの境界を曖昧にする試みとして注目を集めている。松山の作品は、伝統的な日本画の技法と現代的なポップカルチャーの要素を融合させた独自のスタイルで知られており、イッセイミヤケの持つテクノロジーと職人技がその表現をさらに引き立てている。

現代美術とファッションの新たな可能性

エイポックエイブル・イッセイミヤケは、これまでもさまざまなアーティストとのコラボレーションを展開してきたが、松山とのプロジェクトは特に「着るアート」というテーマを前面に打ち出している。松山の作品は、布地にプリントされるだけでなく、立体感や質感を生かした仕立てによって、平面の絵画とは異なる魅力を放つ。

ニューヨークの発表会では、松山の絵画がプリントされた大きな布がギャラリー空間を彩り、来場者はアートとファッションが一体となった世界観に浸った。このプロジェクトは、現代美術とファッションの新たな可能性を示すものとして、業界内外から高い関心を集めている。

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