ポーランド大統領、ウクライナのEU加盟条件に歴史的シンボル使用制限を警告
ポーランド大統領、ウクライナEU加盟に歴史シンボル制限警告

ポーランドのカロル・ナブロツキ大統領は8日、ワルシャワでウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した後、ウクライナが第二次世界大戦期にポーランド人虐殺に関与した民族主義組織「ウクライナ蜂起軍(UPA)」に関連するシンボルを使用し続けることは、ウクライナの将来的な欧州連合(EU)加盟を制限する可能性があると警告した。

歴史問題がEU加盟の障壁に

ナブロツキ大統領は記者会見で、「ウクライナがUPAのシンボルを公に使用することは、EU加盟プロセスにおいて深刻な障害となる」と述べ、EUの価値観に反する行為だと指摘。一方、ゼレンスキー大統領は会談で、両国の歴史認識の違いを克服するための対話の重要性を強調したが、具体的な譲歩は示さなかった。

UPAは1940年代、ポーランド東部で約10万人のポーランド人を虐殺したとされ、ポーランド国内では「ジェノサイド」と非難されている。ウクライナでは一部でUPAを「独立の英雄」と見なす向きもあり、歴史認識の溝は深い。

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両国関係の悪化とロシアの思惑

EUは先週、ウクライナとポーランドの対立がロシアの思うつぼになっていると警告。ゼレンスキー大統領は6月に予定されていたウクライナ復興会議をポーランドとの対立を理由に欠席しており、関係悪化が顕著となっている。

また、ポーランドは先月、第二次大戦時の民間人虐殺をめぐる対立から、ゼレンスキー大統領に授与した勲章を剥奪する異例の措置を取った。ナブロツキ大統領は今回の会談で、ウクライナのEU加盟には歴史問題の解決が不可欠との立場を改めて強調した。

今後の展望

ウクライナはロシアの侵攻を受け、2022年6月にEU加盟候補国となったが、交渉は難航している。ポーランドはウクライナへの軍事支援で主要な役割を果たしてきたが、歴史問題が両国関係の影を落としている。専門家は、EU加盟交渉において、ポーランドが拒否権を行使する可能性も指摘している。

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