日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)は7日、結成70周年の記念式典を東京都内で開いた。被爆者の平均年齢が86歳を超える一方、核兵器をもつ国が「核の脅し」を繰り返している現状を踏まえ、核なき世界への思いを新たにした。
式典で黙禱と活動の歩みを上映
式典では、広島、長崎に投下された原爆による死没者に黙禱を捧げた後、核兵器廃絶と被爆者援護を求めてきた日本被団協の歩みをまとめたスライドを上映した。被爆者援護法(1994年制定)を求める運動や原爆被害の独自調査、原爆症認定集団訴訟などこれまでの活動を振り返った。82年に国連軍縮特別総会で被爆者として初めて演説し、「ノーモア・ヒバクシャ!」と叫んだ山口仙二さんの音声も再生された。
田中代表委員が核廃絶への訴え
田中熙巳代表委員(94)は、ロシアによる核の威嚇が繰り返される状況に触れ、「(核兵器廃絶を求める)被爆者たちの訴えや思想が注目されなくてはいけない時がきている」などとあいさつした。11月末から初の再検討会議が米国で予定されている核兵器禁止条約にも言及し、「条約に日本政府が直ちに加盟し、核兵器を廃絶するための世界的な運動のリーダーになってほしい」と訴えた。
高齢化と今後の団体の将来像
1956年に結成され、2024年のノーベル平和賞を受賞した日本被団協は、高齢化が課題となっている。厚生労働省によると、被爆者健康手帳を持つ人の平均年齢は86.66歳で人数は9万1105人(2026年3月時点)。団体の将来像をめぐり、被爆者の子孫らで活動を継続するか、被爆者役員の活動実態がなくなった時点で解散・消滅させるかの議論が続いている。
8日に開かれる全国都道府県代表者会議では、日本被団協の今後について、各地の支部組織でとりまとめた意見を共有するという。