トランプ氏、韓国の対米2千億ドル投資発表 LNG計画では食い違い
トランプ氏、韓国の対米2千億ドル投資発表 LNG計画で食い違い

トランプ米大統領は9月30日、韓国がエネルギー分野で総額2千億ドル(約31兆4千億円)規模の対米投資を行うと発表した。米韓が昨年7月に結んだ関税合意の履行策の一環で、テキサス州でのガス火力発電所建設やアラスカ州の液化天然ガス(LNG)事業などが含まれる。

投資計画の具体像

ラトニック商務長官の説明などによると、テキサス州のガス火力発電所の建設に約223億ドル、オハイオ州やテネシー州などでの原発8基の建設に計1200億ドル、アラスカ州のLNG事業に500億ドル超を投じる計画だという。

米韓は、自動車関税や相互関税を15%とし、韓国が3500億ドルの対米投資をすることで合意していた。今回の発表はその投資計画を具体化する一部で、日本の対米投資が先行する中、韓国側の計画は具体化に時間を要し、トランプ氏は韓国側への不満を示していた。

韓国政府は「未定」と反論

一方、韓国政府は10月1日に出した発表文で、アラスカ州でのLNG事業について「商業的合理性の要件」などを前提に検討し、推進の可否を判断するとした。金正官(キムジョングァン)産業通商相は1日の会見で、米側の公表について「合意内容より踏み込んでいる」と指摘し、ラトニック氏に遺憾の意を伝えたと明らかにした。

中間選挙を意識した発表か

今回の米側の発表は11月初旬にある中間選挙を意識したものとの見方もある。ホワイトハウスで記者団を前に投資計画を発表したトランプ氏は「米国のエネルギー分野の優位性を確固たるものとするための大きな一歩だ」と強調。日本や欧州による対米投資の計画にも触れ、「我々はすばらしい取引をまとめている」と誇った。

発表には接戦が伝えられるアラスカ州選出の共和党の上院議員を同席させ、「パイプラインの実現に取り組んできた」と述べて、投票まで呼びかけた。

トランプ氏は今年1月、韓国が約束した投資の進展が「遅れている」として関税率を再び25%に引き上げると「警告」した経緯があり、中間選挙を前に成果としてアピールした形だ。