米誌『ニューズウィーク日本版』(9.1号)が「ベトナム化するイラン戦争」と題する8ページの大特集を組み、イラン戦争とベトナム戦争の類似点を詳細に分析している。記事は、イラン革命防衛隊のモハマド・レザ・ナグディ准将が8月、公共放送PBSの「ニュースアワー」に出演し、「思っていたほど米軍が強くないことも分かった」と発言したことを伝えている。
米誌が指摘する両戦争の共通点
記事の筆者は、アメリカの哲学者ジョージ・サンタヤーナの「過去を記憶できない者は、それを繰り返す運命にある」という警句を繰り返し思い出したと記している。トランプ米大統領はベトナム戦争とイラン戦争に共通点はほぼないと主張するが、記事は両戦争に多くの共通点があると指摘する。
第一に、目標が明確に定義されておらず、しかも目標自体も頻繁に変わるなかで進められたこと。また、どちらの戦争も、相手国に関する専門知識は乏しい一方で、イデオロギー色の強い人たちが策定した計画に基づき進められたことを挙げている。
秘密裏に進められた計画と欠如した道義的目的
第二に、計画の策定は総じて秘密裏に行われ、戦略や目的が公の場で議論されることはほとんどなく、議会や同盟国への相談もなかったこと。そして反対意見に耳が傾けられることもほとんどなかったとしている。
第三に、そもそも2つの戦争には明確な道義的目的が欠けていたと指摘。トランプ政権が掲げた目標の中には、他国(イラン)の文明を消滅させるという米政治において前代未聞のものまであったと記している。
「不吉な」ナグディ准将の言葉
記事はナグディ准将の発言について、次のように締めくくっている。「アメリカとの戦い方を本格的に学べるような戦争は、今まで経験がなかった。この5カ月で、われわれは戦い方を学んだ。思っていたほど米軍が強くないことも分かった」
そして「不吉なのはナグディの言葉が、トランプ政権から聞こえてくるどんな言葉よりも真実味があることだ」と結んでいる。



