ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が、欧州連合(EU)からの離脱、いわゆる「Dexit」を公約に掲げた。党首のティノ・クルパラ氏は「EUは失敗したプロジェクトだ」と述べ、ドイツの主権を取り戻すために国民投票を実施すべきだと主張している。
AfDのEU懐疑主義の背景
AfDは2013年に設立され、当初はユーロ圏からの離脱を主張していた。しかし、2015年の移民危機以降、反移民・反イスラムの姿勢を強め、支持を拡大してきた。現在、連邦議会で第3党の地位を占めている。クルパラ氏は「EUはドイツの利益を損なっている」と批判し、英国のEU離脱(ブレグジット)を成功例として挙げた。
Dexitの具体的な内容
AfDは、EUからの離脱後、ドイツが単独で貿易協定を結ぶことができると主張。また、自国通貨の復活や国境管理の強化を掲げている。しかし、経済専門家の間では、Dexitがドイツ経済に深刻な打撃を与えるとの見方が強い。ドイツ経済研究所(DIW)の試算によれば、EU離脱によりドイツのGDPは最大で5%減少する可能性があるという。
他党の反応
与党の社会民主党(SPD)やキリスト教民主同盟(CDU)は、AfDの提案を強く非難している。SPDの広報担当者は「AfDの提案は無責任であり、ドイツの繁栄を危険にさらすものだ」と述べた。一方、AfDの支持者は「EUからの離脱こそがドイツの未来を切り開く道だ」と主張している。
今後の見通し
2025年の連邦議会選挙を前に、AfDはDexitを主要な選挙公約として打ち出す方針だ。しかし、世論調査ではEU離脱に反対する国民が過半数を占めており、実現の可能性は低いと見られている。



