バイデン米大統領は14日、中国製電気自動車(EV)に対する関税を現行の25%から100%に引き上げると発表した。これは、中国の過剰生産能力に対抗し、米国内の雇用と産業を保護するための措置だとしている。関税引き上げは、半導体や太陽電池、医療用品など幅広い品目に及ぶ。
関税引き上げの詳細
今回の措置では、EV用バッテリーやバッテリー部品、鉄鋼、アルミニウムなども対象となる。ホワイトハウス高官によると、これらの関税は今後3年間で段階的に導入される。バイデン大統領は声明で「中国は市場を歪め、米国の労働者や企業に不利益をもたらしている」と述べ、中国の貿易慣行を非難した。
影響と反応
この発表に対し、中国商務省は「断固として反対する」と声明を発表し、必要な措置を取ると警告。一方、米国の自動車業界からは、EV普及の妨げになるとの懸念が出ている。米自動車政策協議会のジョン・ボーゼラ会長は「関税は消費者にとって価格上昇につながり、EV市場の成長を阻害する可能性がある」と述べた。
専門家の間では、今回の関税引き上げが短期的には中国メーカーに打撃を与えるものの、長期的にはサプライチェーンの再編を促すとの見方もある。アナリストは「中国企業は東南アジアなど第三国に生産拠点を移す可能性がある」と指摘する。
政治的背景
この措置は、11月の大統領選挙を控えたバイデン政権の対中強硬姿勢をアピールする狙いがあるとみられる。共和党のトランプ前大統領は自身のSNSで「バイデンは我々の政策を真似しているだけだ」と批判したが、バイデン陣営は「トランプ政権下で失われた雇用を取り戻す」と強調している。
今回の関税引き上げにより、米中貿易摩擦はさらに激化する可能性がある。両国間では、2020年に署名した「第1段階の貿易合意」の履行を巡っても対立が続いている。



