国民性は地理的条件に大きく左右される。島国に住む日本人と、半島に住む韓国人の違いは何か。著作家・宇山卓栄氏の書籍『「地理で考える」は武器になる』(秀和システム新社)より、一部を紹介する。
朝鮮半島は「呪われた場所」
世界地図を広げて「半島」と呼ばれる地形を探してみると、ユーラシア大陸の東端にある「朝鮮半島」と、ヨーロッパの南東にある「バルカン半島」には、驚くほど共通した歴史と国民的メンタリティが存在する。
半島とは、大陸から海に向かって突き出した土地のこと。地政学的に、これほど「呪われた場所」はない。なぜなら、半島は、大陸国家(ランドパワー)と海洋国家(シーパワー)が衝突する最前線の戦場にならざるを得ない運命にあるからだ。
大陸国家(中国やロシア)から見れば、半島は海へ出るための重要な「桟橋」であり、海洋国家(日本やアメリカ、イギリス)から見れば、大陸へ攻め込むための「上陸拠点」であり、同時に敵が攻めてくる時に突きつけられた「短剣」でもある。
大陸からも海からも攻められる袋小路
半島国家の人々は、平和に暮らしたくても地理的条件がそれを許さない。大陸が動けば踏み潰され、海から攻められれば焼き払われる。北からも南からも敵がやってくる逃げ場のない「袋小路」。この過酷な地理的条件が、彼らの精神に、島国や大陸国とは全く異なる強烈な「生存本能」と「悲哀」を刻み込んだ。
まず、日本の隣人である朝鮮半島(韓国・北朝鮮)を見てみよう。彼らの歴史や外交姿勢を理解する上で絶対に避けて通れないキーワードが「事大主義」だ。これは「小国が大国に従うのは自然の摂理であり、生存の知恵である」という思想である。日本ではこの言葉はしばしば「主体性がなく、強い者に媚びへつらう」というネガティブな意味で使われるが、地政学のレンズを通せば、これは卑屈さではなく極めて合理的な「サバイバル戦略」であることがわかる。



