インドネシア政府は17日、首都をジャカルタから東カリマンタン州の新首都「ヌサンタラ」に移転する計画を正式に発表した。ジョコ・ウィドド大統領は、2024年から移転を開始し、2045年までに完全移行する方針を示した。
移転の背景と目的
ジャカルタは人口過密や地盤沈下、洪水などの問題に直面しており、首都機能の移転は長年の課題だった。新首都ヌサンタラは、ジャカルタから約1,400キロ離れた東カリマンタン州に位置し、総面積は約25万6,000ヘクタールと、ジャカルタの約4倍の広さを持つ。
政府は、移転によりジャカルタの過密緩和や地域格差の是正を目指す。また、新首都は「スマートシティ」として設計され、環境に配慮した持続可能な都市を目指すとしている。
移転スケジュールと費用
移転は段階的に進められ、2024年から政府機関の移転が始まる。2024年から2029年までの第1段階では、大統領府や主要省庁の移転が行われる。総事業費は約466兆ルピア(約4兆6,000億円)と見積もられており、そのうち約20%を国費、残りを民間投資や官民連携で賄う計画だ。
ジョコ大統領は「新首都はインドネシアの未来の象徴となる」と述べ、計画の重要性を強調した。
課題と批判
一方で、移転計画には課題も多い。環境団体からは、熱帯雨林の伐採による生態系への影響が懸念されている。また、先住民族の権利や移転費用の増大への懸念も指摘されている。
専門家は「移転は長期的なプロジェクトであり、政治的な安定と十分な資金確保が不可欠」と指摘している。



