英EU離脱協定案、EU首脳が承認 議会批准が焦点に
英EU離脱協定案、EU首脳が承認 議会批准が焦点

欧州連合(EU)の首脳会議は25日、英国のEU離脱協定案を承認した。これにより、英国のEU離脱プロセスは新たな段階に入る。協定案は今後、英議会での批准審議に移され、メイ首相は過半数の賛成を得るため、与野党への働きかけを強める方針だ。

EU首脳会議での承認

ブリュッセルで開かれたEU首脳会議では、27加盟国の首脳が英国のEU離脱協定案に全会一致で同意した。EUのトゥスク大統領は「この協定は、英国とEUの将来の関係の基盤となる」と述べ、協定案の重要性を強調した。また、ユンケル欧州委員長は「これは可能な限り最善の合意だ」と評価した。

協定案には、英国のEU離脱後の移行期間(2020年末まで)、離脱に伴う金銭的清算(総額約390億ポンド)、アイルランド国境問題に関するバックストップ措置などが盛り込まれている。バックストップは、英国とEUが将来の関係で合意できない場合に、北アイルランドをEUの関税同盟に実質的に残留させる措置だ。

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英議会での批准が焦点

協定案の承認により、焦点は英議会での批准に移る。メイ首相は、議会での承認を得るため、保守党内の強硬な離脱派や連立相手の北アイルランド民主統一党(DUP)の支持を取り付ける必要がある。しかし、バックストップ措置を巡っては、DUPや保守党離脱派から強い反発が出ている。

メイ首相は「この協定は英国国民の意思を反映したものだ。私は議会でこの協定を擁護する」と述べ、承認に向けて全力を尽くす考えを示した。一方、最大野党・労働党のコービン党首は「この協定は国民の利益に反する」と反対姿勢を明確にしており、議会通過は容易ではない見通しだ。

今後の見通しと市場の反応

英議会での採決は12月中旬に行われる見通しだ。協定案が否決された場合、英国は合意なき離脱(ハードブレグジット)のリスクに直面する。市場では、協定案承認を受けてポンドが上昇したものの、議会通過の不透明感から上昇幅は限定的だった。

専門家は「議会での承認は予断を許さない。もし否決されれば、総選挙や第2の国民投票の可能性も浮上する」と指摘する。今後の動向は、英国経済のみならず、EU全体の経済にも影響を与えるとみられる。

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