「21世紀最大の金融危機」迫る? 米国債暴落と円買い介入の危険な連鎖
「21世紀最大の金融危機」迫る? 米国債暴落と円買い介入の危険な連鎖

米国は24日にイラン経済を孤立させる計画の詳細を発表するという。だが世界の債券危機は深刻だ。ベッセント財務長官の心中も穏やかではないはずだ。

慶応義塾大学大学院教授の小幡績氏は、今後、暴落なり、暴落の仕掛けの震源地になりそうな場所が、アメリカと日本、2カ所同時に存在していると指摘する。片や圧倒的世界最大の市場であり、片や、いまや単に「ロートル」になり下がる一方でリスクが高まり、新興国のように荒れやすくなっているが、そうした市場の中では、圧倒的に影響力の大きい、暴落を仕掛ける投機家たちにとっては、カモとしてもっともおいしい国の市場であるという。

「リスクの量」と「リスクの質」の二大巨頭が同時に狙われる

言い換えれば、「リスクの量のチャンピオン」と、「リスクの質(度合い)のチャンピオン」の「二大巨頭」が、同時に狙われている、ということだ。これこそ、最も危険な相乗効果であり、それはすでに現れている。それが、アメリカの円買いへの協調介入参加である。

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また、アメリカは、国債の買い入れ、いわゆるバイバック(buy back)の増額を発表した。これは、自ら、危機的状況を認めるものであり、危機は目の前であると小幡氏は警鐘を鳴らす。

債券市場の崩壊が金融危機の本質

金融市場の本質的な崩壊とは、債券市場の崩壊だから、今は、21世紀最大の金融危機が起こるかどうか、という議論が行われている、ということである。「AI株、日経平均バブルが崩壊する」と叫ぶのと、次元が違う、深刻度が違うのである。

一方、為替は、本質的には重要でない。国債の暴落とセットだから、国債市場さえ安定していれば、為替水準は、国民の生活を苦しめはするが(もちろん、実体経済にはマイナスだが)、金融市場の危機とは関係ない。関係あるのは、為替に関しては、暴落のスピードである。

これが加速すれば、国債暴落を必然的に引き起こすので、その意味で危ないのである。ただ、為替には、介入という直接手段が存在するので、その持続的効果はともかく、ある程度対抗措置はある。一方、国債の暴落に対しては、歯止めがなく、中央銀行が買い支えれば、それはまさに逆効果、暴落を加速、崩壊を確定させるし、そうなったら、もういかなる手段も無効となる。

株式市場は乱高下、バブル崩壊の条件が整う

株式市場は、AI・半導体セクターを中心に、乱高下が続いているが、乱高下が起きている時点で、投資家のセンチメント(心理)は傷ついており、これ以上のバブルの拡大はない。だが、一方で、財務的には儲けが残っている投資家が多いので、すぐに崩壊する、という見方が多数派であるわけでもない。

ただ、現在の株価の水準が高すぎることはコンセンサスなので、現状が続くか、債券の暴落と合わせて、債券・為替とのトリプル安となった時に、バブル崩壊が確定することになるだろう。

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