米ニュースサイトのアクシオスは10日、国際原子力機関(IAEA)がシリアの秘密施設内に保管されている核物質を近く搬出する計画だと報じた。トランプ米政権がイスラエルとの調整やIAEAの関与を仲介したという。
背景と経緯
シリアでは2007年、東部デリゾール近郊で建設中だったとされる原子炉施設が空爆され、2018年にはイスラエル軍が空爆を実施したと認めた。アクシオスによると、この空爆でシリアの核開発計画はほぼ壊滅した一方、残った関連施設の中に核物質が保管されていた。
これらの物質は核兵器には使用できないものの、放射性物質をまき散らす「汚い爆弾」に使える可能性があるという。
緊張回避へ調整
イスラエルは核物質が残存する状態は容認しないと米政権に伝達。数週間前に施設を監視していた際、シリア暫定政府が核物質への接近を試みているとの疑念を持ったが、米政権はイスラエルに行動を取らないよう求め、IAEAを関与させた。
これを受け、IAEAとシリア暫定政府が3週間前、核物質を撤去する合意に署名したという。地域の緊張が高まることを防ぐため、核物質の確保と合意の取りまとめを急いだとしている。



