米中は「戦略的膠着状態」 米陸軍戦大准教授が読む中国の対米戦略
米中は「戦略的膠着状態」 米陸軍戦大准教授が分析

米国と中国は5月の首脳会談で「建設的で戦略的に安定した関係」を築くことで合意した。米陸軍戦略大学のゼネル・ガルシア准教授(安全保障学)は最近発表した論文で、中国シンクタンクの資料などを基に、現在の状況は毛沢東が唱えた「戦略的防御」「戦略的膠着状態」「戦略的反攻」のうち、第2段階の「戦略的膠着状態」にあたると指摘する。

「世界が根本的に変わった」というシグナル

ガルシア准教授は、中国が「建設的で戦略的に安定した関係」を打ち出した理由について、「世界が根本的に変わった」というシグナルを送ったと分析する。「中国は一定の基準に達した。米国にも中国にも利益のない直接対決には関心がない。意見の違いを脇に置いても協力できる可能性はある」という主張だという。

中国指導部は、中国の包括的な国力の蓄積を損なう直接対決を避けようとしているとみられる。

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第3段階「戦略的反攻」での行動は

多くの人は第3段階の「戦略的反攻」は自動的に軍事力の使用を意味すると考えているが、ガルシア准教授は中国指導部が必ずしも軍事力の使用に関心があるとは思わないと話す。

中国は今や国際的な資金調達や経済・インフラ開発、貿易での重要なプレーヤーで、影響力は拡大している。中国は、軍事力より、こうした手段を使う方がコストがかからず、交渉力や世界的影響力、威信を得られると信じているという。

軍事力への投資は抑止力として

ただ、インドから東・南シナ海まで、中国が抱える領土・領海紛争の多さを考えれば、中国が軍事力に多額の資金を投入するのは理にかなっている。中国の論文を見ても、近代的で有能な軍隊の価値は抑止力だと理解しているようだ。

軍事力が強大でも、その行使には非常に大きな代償を伴う。中国が過去、米国から学んだ教訓は、世界で最も強力な軍隊でも、戦略的に敗北する可能性があるということだ。

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