トヨタ、中国市場で苦戦
トヨタ自動車の中国生産が低迷している。中国政府がEV(電気自動車)シフトを加速させる中、地元のBYD(比亜迪)などの新興メーカーにシェアを奪われ、2024年の販売台数は前年比10%減の見通しだ。トヨタは中国市場で長年トップクラスの販売を誇ってきたが、EVのラインアップ不足が響いている。
現地部品調達率も課題
トヨタの中国生産における現地部品調達率は約80%とされるが、EV向けバッテリーなどの重要部品は依然として日本からの輸入に依存している。中国当局は現地調達率の向上を求めており、トヨタはサプライチェーンの見直しを迫られている。一方、BYDはバッテリーから車両まで自社生産する垂直統合型のビジネスモデルでコスト競争力を強めている。
販売台数、前年比10%減の見通し
2024年のトヨタの中国販売台数は約180万台と、前年の200万台から10%減少する見通しだ。これは、トヨタが中国市場で販売減に直面するのは2015年以来となる。特に、エンジン車の需要が減少し、EVへの移行が進む中で、トヨタのハイブリッド車(HV)の優位性も薄れつつある。
新興メーカーの攻勢
BYDは2023年に中国市場で約300万台を販売し、トヨタを抜いて首位に立った。同社は2024年もさらなる販売増を見込んでおり、トヨタとの差は広がる一方だ。また、上海蔚来汽車(NIO)や小鵬汽車(XPeng)などの新興EVメーカーも、高級車市場で存在感を増している。トヨタはこれらの競合に対抗するため、2025年までに中国市場向けに10車種以上のEVを投入する計画だが、現時点では具体的な販売目標は明らかにされていない。
トヨタの中国戦略の転換点
トヨタは中国市場での巻き返しを図るため、現地パートナーとの協業を強化する方針だ。具体的には、中国の大手バッテリーメーカーである寧徳時代新能源科技(CATL)との提携を拡大し、EV向けバッテリーの現地調達を進める。また、2024年には中国市場向けのEV生産を開始する新工場の建設も計画している。しかし、これらの施策が実を結ぶまでには時間がかかるとみられる。
トヨタの中国事業は、これまで内燃機関車とHVで成功を収めてきたが、EVシフトの波に乗り遅れた感は否めない。中国市場の変化に対応できるかどうかが、トヨタのグローバル戦略の鍵を握る。



