中国市場における日本車メーカーの販売が急減している。2024年の日本車3社(トヨタ、ホンダ、日産)の合計販売台数は前年比約20%減の180万台程度となる見通しだ。中国自動車工業協会のデータによれば、日本車の市場シェアは過去最低の10%を割り込む可能性が高い。
中国EVメーカーの台頭が日本車を直撃
背景にあるのは、BYD(比亜迪)をはじめとする中国EVメーカーの急成長だ。BYDは2023年に世界で約300万台を販売し、中国市場ではテスラを抜いて首位に立った。2024年も値下げ攻勢を強めており、日本車を含む外資系メーカーの販売を圧迫している。
日本メーカー各社はEV投入の遅れが響いている。トヨタは中国向けEVの販売が伸び悩み、2024年の中国販売台数は前年比15%減の約130万台と予想される。ホンダと日産も同様に苦戦しており、それぞれ約20%減の50万台、30万台程度となる見通しだ。
日本車の競争力低下と今後の戦略
日本車の競争力低下は価格面でも顕著だ。中国市場ではEVの価格競争が激化しており、BYDのエントリーモデルは日本車のガソリン車よりも安い価格帯に設定されている。また、中国政府のEV優遇政策も国内メーカーを後押ししている。
日本メーカーは中国市場での巻き返しを図るため、EV投資を加速している。トヨタは2024年から中国市場向けの新型EVを投入する計画で、ホンダも2025年までに中国でEV専用ブランドを立ち上げる方針だ。しかし、中国メーカーの先行優位は大きく、市場回復には時間がかかるとみられる。
中国市場の変化と日本企業の対応
中国自動車市場は世界最大であり、日本メーカーにとって重要な収益源である。しかし、EVシフトが加速する中で、日本車の存在感は急速に低下している。日本自動車工業会の幹部は「中国市場での競争は厳しさを増している。日本メーカーはEVだけでなく、ソフトウェアやサービス面での差別化が求められる」と指摘する。
一方で、日本車は中国市場以外では依然として高い競争力を持つ。北米や東南アジアではハイブリッド車の需要が堅調で、トヨタは2024年も世界販売で首位を維持する見通しだ。しかし、中国市場での苦戦は日本メーカーの長期的な戦略に影響を与える可能性がある。



