中国、半導体自給率向上へ新基金5000億元超を設立
中国、半導体自給率向上へ新基金5000億元超

中国政府は、半導体産業の自給率向上を目的とした新たな国家半導体投資基金を設立した。総額は5000億元(約10兆円)を超えるとみられ、米国による対中半導体規制の強化に対抗し、技術的自立を加速させる狙いがある。

新基金の規模と目的

新基金は、第3期国家集成電路産業投資基金とも呼ばれ、前身の第1期(2014年、約1387億元)、第2期(2019年、約2041億元)を大きく上回る規模となる。関係筋によれば、中央政府や国有企業、地方政府からの出資が見込まれ、半導体設計、製造、装置、材料などバリューチェーン全体への投資を計画している。

中国政府は、半導体の自給率を2025年までに70%に引き上げる目標を掲げているが、現在は約15%にとどまる。米国による先端半導体の輸出規制や、オランダ・日本などとの連携強化により、中国の半導体調達は厳しさを増している。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

米中対立の影響

米国は2022年10月、中国向け先端半導体や製造装置の輸出を包括的に規制。2023年10月には規制をさらに強化し、AI向け半導体の輸出も制限した。これに対し中国は、半導体の国産化を国家戦略として推進。新基金の設立は、こうした流れの一環とみられる。

半導体アナリストは「中国は巨額の資金を投じても、最先端技術の獲得には時間がかかる。しかし、成熟世代の半導体では既に一定の自給率を達成しており、今後は自動車や家電向けなどでのシェア拡大が予想される」と指摘する。

国内外の反応

新基金の設立に対し、米国政府は「中国の半導体自給化努力は市場歪曲につながる」と懸念を示す。一方、中国国内では「技術的自立の重要性が高まる中、適切な措置」との声が上がる。

日本政府関係者は「中国の巨額投資が半導体市場に与える影響を注視する必要がある」と述べ、国際的な協調体制の重要性を強調した。

中国の半導体産業は、新基金の活用により、中長期的には技術力向上が期待されるが、米国などとの技術格差は依然として大きく、その成否は不透明だ。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ