米トランプ政権は16日、留学生や報道関係者向けのビザ保持者について、米国内での滞在許可期間を制限する新たな規則を発表した。これにより、従来は無期限に近い形で認められていた滞在が、最長4年(留学生)や240日(報道関係者)などに短縮される。政権側は「無期限に米国にとどまることを可能にした抜け穴の廃止」を目的に掲げており、日本からの留学生を含む多くの外国人に影響が及ぶ可能性がある。
新規則の概要と対象ビザ
新規則が対象とするのは、留学生向けの「Fビザ」、文化交流などに参加する人向けの「Jビザ」、報道関係者向けの「Iビザ」の3種類。従来の制度では、これらのビザ保持者はビザの有効期限にかかわらず、入国後に「資格が続く限り」米国での滞在が認められるケースが多かった。しかし新規則では、ビザの有効期限そのものは変わらないものの、入国後に滞在できる期間に明確な上限が設けられる。
具体的には、留学生(FビザおよびJビザの学生)は最長4年間、報道関係者(Iビザ)は最長240日間、中国のパスポートを持つ報道関係者は最長90日間となる。ただし、いずれの場合でも滞在期間の延長を申請することは可能で、審査を経て認められる場合もある。
政権の主張と背景
マリン国土安全保障長官は声明で「何十年にもわたって、留学生は米国への入国が無期限に認められ、何千人もが我々の移民制度を悪用してきた」と主張。滞在期間に明確な期限を設けることで、国内にいる個人をきちんと把握できるようになると述べた。また、国土安全保障省によると、2024年度の入国者数はFビザが180万人超、Jビザが50万人超、Iビザが約3万7千人に上る。
トランプ政権は2025年9月に同様の変更案を発表し、一般からの意見募集を行っていた。さらに、トランプ政権1期目の2020年にも同様の案が示されたが、翌年に発足したバイデン前政権によって撤回されていた経緯がある。
今後のスケジュールと影響
新規則は17日に連邦官報で公布される予定で、その60日後に発効する。発効後は、新たに入国する外国人だけでなく、既に米国内に滞在しているビザ保持者にも適用される可能性がある。日本からの留学生や報道関係者にとっては、滞在計画の見直しを迫られるケースも出てきそうだ。



