中朝の鴨緑江新大橋が17年越しに開通、背景に両首脳の複雑な関係
中朝の鴨緑江新大橋が17年越しに開通、背景に両首脳の複雑な関係

中国と北朝鮮は15日、中国・丹東と北朝鮮・新義州を結ぶ鴨緑江新大橋の開通式を行った。両国が新橋の開通で合意してから17年越しの実現となった。背景には、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記とのぎくしゃくした関係など、複雑な事情があったとみられる。

合意から17年、工事は14年ごろにほぼ完成

中国外務省によれば、温家宝(ウェンチアパオ)首相(当時)が2009年10月に訪朝した際、新橋の開通で合意した。当時の北朝鮮の最高指導者だった金正日(キムジョンイル)総書記は前年8月に脳卒中で倒れた後、安全保障や経済の安定を目指して中国に接近していた。工事は10年に始まり、14年ごろまでにほぼ完成した。

核実験や張成沢氏処刑で関係冷え込む

だが、その間に中朝関係を緊張させる出来事が起きた。金正日氏が11年12月に死去し、息子の金正恩氏が権力を継承した。

複数の中朝関係筋によると、当時国家副主席だった習氏が金正恩氏に親書を送った。中朝関係の安定のため、新たな核実験を行わないよう求めたという。しかし、北朝鮮は要請を受け入れず、13年2月に3回目の核実験を実施した。

さらに、13年12月、中国との窓口になっていた張成沢(チャンソンテク)元国防副委員長が処刑された。張氏は中朝国境地帯の鴨緑江流域の黄金坪(ファングムピョン)と威化島(ウィファド)の共同開発を主導していた。中朝関係は急速に冷え込み、14年に完成した橋の開通も見送られた。

開通の機運が一時的に高まる場面もあったが、実現には至らなかった。